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矢沢あいの人気コミックを北川景子 主演で映画化する「パラダイス・キス 」(新城毅彦 監督)の撮影現場がこのほど、報道陣に公開された。
原作は、ファッション誌「Zipper」で1999~2003年に連載され、単行本の累計発行部数500万部を超える大ヒットコミック。有名進学校に通う高校3年生で、受験勉強に追われる主人公の早坂紫(ゆかり)が、服飾専門学校生・小泉ジョージらの学園祭でファッションモデルを務めることなり、夢を追いかけるジョージと仲間たちの姿に自らも歩む道を見出していく。主人公の紫を北川が、その相手役となるジョージを向井が演じる。
公開された撮影現場は、ジョージらが創作活動に励むアトリエのセット。日活撮影所(東京・調布市)内最大のスタジオに、部屋の隅々にいたるところまで作りこまれたアトリエを、4日間の撮影のためだけに広さ112.2平方メートルで再現。撮影シーンは、アトリエで紫とジョージが初対面する場面で、北川、向井をはじめ、ジョージの仲間を演じる賀来賢人 (嵐役)、大政絢 (実和子役)、五十嵐隼士 (イザベラ役)が劇中衣装に身を包んで一堂に会した。
松橋真三プロデューサーによれば、「ファッションにはこだわり、各ブランドさんに協力いただいて、(映画が公開される)来年春の新作になるであろう服を作ってもらっている」という。北川の着る制服はファッションブランド「レストローズ」が制作。自らの女子高生姿に「そろそろ抵抗を感じてきています(笑)。制服はこれで最後だと思うけど、周りにはまだまだいけると言われます」と笑う。そして、「私も受験勉強の焦りなどはよく分かる。自分が経験してきたことを演じさせてもらうので、役に対して親近感はあるし、共感してもらえるという手ごたえを感じています」と意気込む。
一方の向井は「ふだんあまり着ることがないタイトな服装なので、体型に気をつけないと」と照れ笑い。役づくりについては「漫画原作のときにはいつもぶつかる壁ですが、ウソのないようにそこにいないといけない。あまり背伸びせず現実的にやれる範囲でやっていきたい」と話す。松橋プロデューサーは、「ジョージ役のキャスティングは長い間懸案事項だったが、向井さんのような上品で真面目な人がセクシーな役をやったらどうなるか、新しい一面を出してくれないかと思ってお願いした」と説明。「ジョージ役は違うんじゃないかという声もあるが、これから出る写真や予告編を見れば、そういう声も払しょくされていくと思う」と自信をのぞかせた。
彩を放っていたのは、ジョージの幼なじみイザベラを演じる五十嵐だ。女装して暮らしている男性という役どころで、「所作の先生に女性をもっとよく見ろと言われたり、ダイエットで8キロ落としたり、脱毛したりいろいろやっています」と苦心している様子。さらに、「長時間の撮影では僕のヒゲ(剃り)待ちもあります(笑)」と話して笑わせていた。
「パラダイス・キス 」は2011年5月に公開予定。