産経新聞
より(以下一部抜粋)
昭和16年、立教大学文学部卒業後、東宝シナリオライター研究所研究生になった。しかし、すぐに俳優へ転向し、同年7月に「闘魚」で映画デビュー。現役 入営し、中国、ニューギニアを転戦後、陸軍中尉として復員。軍隊生活のブランクを経て、24年「青い山脈」、25年「暁の脱走」で主役を務めてスターとし ての地位を確立した。
27年の「現代人」、31年の「早春」、32年の「雪国」などで演技派としても認められ、東映のやくざ路線へと幅を広げた。40年から47年にかけて9本続いた「昭和残侠伝」シリーズでは、高倉健の演じる主人公の兄弟分・風間重吉役が当たり役になった。
日本映画俳優協会理事長を務めたほか、エッセイストの才能も示し、「そよ風ときにはつむじ風」が平成3年の日本文芸大賞受賞。他に「池部良の男の手料理」「心残りは…」など。月刊誌「正論」で「つきましては、女を」を連載した。父は洋画家の池部釣(ひとし)氏。