>今年に入って『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』『リアル鬼ごっこ2』『KING GAME キングゲーム』(公開中)、『東京島』(公開中)、『×ゲーム』(9月18日公開)と、特異な空間を舞台に、己の欲望や報酬、生死を懸けてサバイバルゲー ムが展開する日本映画が相次いでいる。
このジャンルは、非日常的な世界観や登場人物どうしの駆け引き、さらに謎解きや隠された意外な真実などが、従来のミステリーとは一味違うスリリング な見どころとなり、好評を博しているのだろう。そんなサバイバルゲーム映画の最新注目作が、10月16日(土)より公開の『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』だ。
本作は『リング』(98)の中田秀夫監督の指揮のもと、藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみら豪華キャスト共演で、7日間に渡る、ある実験を描いた異 色作。その実験とは時給11万2000円という高額報酬を巡り、10人の男女が謎の建物・暗鬼館で、生死をかけたサバイバルゲームを繰り広げるという心理 テストだった。果たしてゲームに生き残るのは誰か、そして実験の真の目的とは。
ここで注目したいのが主演の藤原竜也だ。映画のみならず、舞台でも抜群の演技力を発揮してきた実力派の彼には“ある方程式”が成立する。藤原はこれ までにも『バトル・ロワイアル』(00)、『デスノート』2部作(06)、『カイジ 人生逆転ゲーム』(09)と、『インシテミル』と同じく、生死や報酬を懸けて戦う映画に多数主演してきたが、これらすべてが公開週の興行収入で1位を獲得 しているのだ。作品自体のおもしろさ、話題性はもちろんだが、ダークで特異な世界観へ見事に溶け込み、それぞれの作品で主人公の葛藤、苦悩を見事に体現し てきた彼そのものが、ヒットの牽引力になっていることは間違いないだろう。