シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

> 常盤貴子が13年ぶりのショートヘアを披露していることでも話題の新作映画『CUT』(原題)の撮影現場が20日、 マスコミに公開され、主人公を演じる西島秀俊がインタビューに応じた。西島は、リアリティーが重んじられた演出に「本物」が表現できたと自信をのぞかせ た。

 西島が演じる主人公・秀二は、兄からお金を借りて映画を製作するが、商業映画としては劇場に相手にされない映画監督。その兄が亡くなったことで、 ヤクザから多額の借金をしていてくれたことを知り、自分を責めながらも「殴られ屋」で借金返済をするという役どころだ。本作で西島は、「特殊メイクさんも ここまでやったことがないと言っていた」というほどボコボコに殴られている。


 撮影全体を通して殴られた回数は、何と1,000回以上を数えるといい、「僕は秀二以上に殴られていますよ(笑)」と西島はユーモアを交えて明か したが、その役づくりの苦労は計り知れない。「実際にパンチが入ると思っていたので、体は相当鍛えました」と本人が語る通り、標準体重からマイナス5キ ロ、体脂肪率は一桁まで絞って役に挑んでいる。


 殴られるシーンの本番での様子を西島は、「関わった役者全員が集中し、カットの声が聞こえないくらいうわーっと高揚したテンションで、パニック状 態みたいになって本当にすごかった」と現場の臨場感たっぷりに明かす。また、「美術さんが本当に硬い壁を用意してくれたこともあり、フリではなく、本当の 暴力を表現できた。皆さん、きっと驚くと思いますよ」と西島は作品の完成度の高さに自信をのぞかせた。リアリティーを求められ、「ここまで役に集中したこ ともない」と告白した西島。まさに本作は、彼の新境地を切り開いた作品といえるだろう。


 『CUT』(原題)は、西島と親交のあった名匠アミール・ナデリがメガホンを取り、一緒に映画を作ることを約束した二人の夢が実現した作品。昨今の商業映画に疑問を呈しながらも、日本を舞台に、一人の男を通して、日常のささやかな幸せを描き出す物語だ。


映画『CUT』(原題)は2011年公開予定



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