ぴあ映画生活より(以下一部抜粋)

>世界各地の秀作を集め、多くの映画ファンの支持を集めている映画祭「第11回東京フィルメックス」が今年も20日(土)から有楽町朝日ホールをメイン会場に開催される。

上映作品の写真

ふたりのディレクターが1年かけて世界各国の映画を厳選し、これまで日本で観賞することができなかった映画、明日の映画界にとって重要な作品を紹介し続けてきた本映画祭も、昨年10周年を迎え、今年の映画祭を“次の10年に向けた新たな1年”と位置づけている。

注目のオープニング作品は、第63回カンヌ映画祭で最高賞パルム・ドールを受賞した『ブンミおじさん(仮題)』。アートの分野でも活躍し、長編デビュー作 『真昼の不思議な物体』が第1回東京フィルメックスで上映されたタイの鬼才アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の新作だ。これまで独自の世界観で映画 ファンを魅了してきたウィーラセタクン監督だが、映画祭のプログラム・ディレクター市山尚三氏によると、本作はこれまで以上に“一般のお客さんにオープン になった作品”だという。先日行われた本映画祭の関連イベントで市山氏は「ユーモアもあり、感動的な部分もある映画で、冷静に考えると(第63回カンヌ映 画祭の審査委員長を務めた)ティム・バートンが好きそうな映画だと思った」とコメント。『ブンミおじさん(仮題)』は一体、どのような作品なのか? 本映画祭のオープニングが日本でのお披露目となる。

またクロージング作品は、『シークレット・サンシャイン』のイ・チャンドン監督の新作で、現在フランスで好調な動員を記録しているという新作『詩(仮 題)』を上映。ほかにも、園子温監督、アッバス・キアロスタミ監督、ジャ・ジャンクー監督の新作上映や、イスラエルの巨匠アモス・ギタイ監督の特集、 1950年代の松竹映画をとりあげる大規模なレトロスペクティブなどが予定されている。