3Dアニメ『メガマインド』が2週連続全米第1位!デンゼル・ワシントン&ハリソン・フォードも完敗! -11月15日版【全米ボックスオフィス考】
シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)>今週の全米ボックスオフィスは、3Dアニメ映画『メガマインド / Megamind』(原題)が、2,912万ドル(約24億7,520万円)をたたき出して、2週連続堂々のナンバーワンに輝いた。(1ドル85円計算)
デカ頭に青いボディーのメガマインドは、宿敵で正義の味方メトロマンを倒してしまってから生きがいをなくしてしまって途方に暮れてしまうというユ ニークな内容の本作は、依然として3,949館・7,300スクリーンにて大ロードショーを敢行中。総合収益の64パーセントが3D上映からという統計が 出ており、公開後10日間にして8,880万ドル(約75億4,800万円)の興行収入を上げて、昨今の3Dアニメのパワーを見せ付けている。今週末より 公開される映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』を目前にしてラストスパート! といったところである。
さて、デカ頭の宇宙人に第1位を持っていかれてしまったのはデンゼル・ワシントン、クリス・パイン主演の映画『アンストッパブル』。実話に基づい た迫力満点のアクション・スリラーだが、『メガマインド / Megamind』(原題)の3Dアニメ・パワーには一歩及ばず、週末興行成績は2,269万ドル(約19億2,865万円)止まりとなった。
とはいうものの、ここ数年デンゼルの公開作品がその週末に2,000万ドル(約17億円)を超えていることが多く、本作もその例に漏れなかったこ とから、彼の衰えぬ人気の程を改めて証明したといえよう。配給20世紀フォックスによる観客調査によると男女の割合は半々で全体の65パーセントが25歳 以上であったとの結果が報告されている。
第3位は、先週の第2位から1ランクダウンの映画『デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~』で1,542万ドル(約13億1,070万円)の売り上げ。52.8パーセントの売り上げ減で、デビュー 2週目における総合売り上げは5,890万ドル(約50億650万円)となっている。記憶に新しい類似ジャンル作品で、大ヒットコメディー映画『ハング オーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の週末2週目落下率27.1パーセントと比べると、残念ながらかなり落ち方が速い。
今週の初登場第4位は、映画『スカイライン / Skyline』(原題)で1,169万ドル(約9億9,365万円)の売り上げ。映画『インデペンデンス・デイ』を感じさせるSFX満載の作品だが、 『インデペンデンス・デイ』と、この『スカイライン / Skyline』(原題)の大きな違いは出演スターたちの知名度である。『インデペンデンス・デイ』には人気俳優ウィル・スミスや当時人気者だったビル・ プルマン、ジェフ・ゴールドブラムなどが出演しておりメジャー度が高かったが、『スカイライン / Skyline』(原題)の出演者は、主役エリック・バルフォーが人気テレビドラマ「24 TWENTY FOUR」シーズン6のマイロ役でおなじみという程度を除いて、ほかの出演者たちは映画業界では無名に近いテレビ俳優ばかりである。
実はこの映画の監督コリン・ストラウスは、映画『アバター』『2012』などを担当したハイドラックスという視覚効果の制作会社の現役クリエイ ティブ・ディレクター。この『スカイライン / Skyline』(原題)は彼が手掛けた初の本格的劇場映画で、作品を観ると残念ながらストーリーの語り方に監督としての経験の浅さが露見している。この 作品の売り上げ結果からいえるのは、やはり映画は特撮だけで成り立つものではないということである。
今週のトップ5最後を飾るのは、こちらも初登場で920万ドル(約7億8,200万円)の興行成績を収めた映画『恋とニュースのつくり方』。この 作品は、ハリソン・フォードとダイアン・キートンが低視聴率にあえぐニュース番組の口論ばかりしている司会を好演しており、これだけ聞くと結構面白そうな のだが、この映画の真の主人公は、ニュース番組のやり手プロデューサーを演じるレイチェル・マクアダムス。ハリソンとダイアンが出演しているのに実質上の 主役ではない作品なんて、何とも時の流れを感じさせるキャスティングだが、興行収入の結果から判断するにこの世代交代劇ともいえる配役に対して、一般映画 ファンはやや難色を示したようである。
さて、次回のチャート予想に移るが、これはもういうまでもなく今週末封切りの映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』がトップを飾ることは確実といってもいい。3Dバージョンが間に合わないとワーナー・ブラザーズが発表したことから、3D作品でなくなってし まった本作だが、そんなこととは無関係にファンはこぞってこの作品を観るために劇場に詰め掛けること請け合いである。