> 28日に放送されたNHK総合の大河ドラマ「龍馬伝」最終回で、ニュースの速報テロップが“龍馬の顔”を隠すなどしたため、約1時間で200件以上の苦 情が寄せられていたことが29日、分かった。速報は愛媛県知事選の結果を伝え、テロップが流れたのはちょうど福山雅治(41)演じる坂本龍馬が暗殺される クライマックスの場面だった。11カ月かけて作り上げ、高い視聴率の支持を受けてきた龍馬の思わぬ最期に、視聴者は「何するぜよ!」の声を上げた。
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 「龍馬の最後なのに表情が見えない」「興ざめした」‐。NHKに苦情が殺到した。速報テロップが流れたのは28日午後8時55分45秒から同56分11秒までのわずか26秒間。ここに運悪く龍馬が京都の近江屋で暗殺されるシーンが重なった。
 中岡慎太郎(上川隆也)が暗がりの中で「いかん…」と叫んだ瞬間、画面には「愛媛県知事選 新人の中村時広氏 当選確実」の文字が…。龍馬は顔も隠されたまま、切り付けられた。

 視聴者の怒りは沸騰し、その後約20秒に1件というハイペースで「NHKふれあいセンター」の受け付けが終了する午後10時まで苦情の電話は鳴り続けたという。テロップが出た瞬間は視聴率24%を超え、多くの苦情につながったようだ。

 NHKは29日、「報道機関として当選確実と判断できるものは速やかに放送することが、視聴者や有権者の関心に応えるものと考えています。なにとぞご理解を」とのコメントを発表。一方で、関係者は「こんなタイミングでテロップが出てしまった記憶がない…」と嘆いていた。

 NHK総合では、12月4日午後1時5分から最終回の再放送。さらに同月29、30日には総集編も放送する。