> 「第5回ポプラ社小説大賞」で大賞を受賞した俳優・水嶋ヒロ(26)の「KAGEROU」(著者名は本名の齋藤智裕)が15日に発売された。深夜営業している一部の書店では15日午前0時から店頭に並べられた。

 新人作家の初版は通常4000~5000部といわれているが、ポプラ社によると、累計受注数は43万部で既に4刷。村上春樹さんの「1Q84」 BOOK1の25万部を大きく上回る異例の数字だ。賞金2000万円を辞退して話題になったが、印税は推定6000万円以上とみられる。

 「KAGEROU」は借金を抱えデパートの屋上で身を投げようとする男が、突然現れた黒服の男に引き留められ、ある契約を交わす―というストーリー。

 水嶋は受賞後、発売に向けて編集者と約1か月間、仕上げを行い、見本が届いた際には抱いて寝たという。水嶋は15日発売の雑誌「SWITCH」2011 年1月号のインタビューで「日本一の映画、世界に通用する映画を作りたいという思いで書いた作品」と映画化を熱望していることを明かした。自身では監督す る意思はないが「自分が心から信頼できる方の手にこの作品を委ねたい」と話している。

 早くも、次作にも取り掛かっており、12日のツイッターには「タイミングが来たら発表します! いいのが出来たので楽しみにして下さい」と書き込んでいる。