オリコンより(以下一部抜粋)

>俳優としても、監督としても世界にその名を轟かせ、80歳になってなお映画作りに情熱を注ぐ巨匠クリント・イーストウッド。彼に続くカリスマがなかなか出 てこないハリウッドで、イーストウッドが「応援している」と公言する俳優兼監督がベン・アフレック(38)だ。2作目の監督作品で主演も務めた『ザ・タウ ン』が今年9月に全米公開、10月開催の『第23回東京国際映画祭』ではクロージング作品として上映された。

【動画】映画『ザ・タウン』のあらすじと予告編

 イーストウッドは自身の最新作『ヒアアフター』にかかるインタビューで、アフレックについて言及。同作だけでなく、アフレックの監督デビュー作となる前 作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(2007年)も鑑賞した上で、「私は、監督にチャレンジする人の健闘を祈っている。ベンはすでに2本の長編を監督し、と ても良い仕事をしていると思うし、彼が“監督業をやりたい”という意志を持っていることが素晴らしい」と語る。

 ご存知イーストウッドといえば、『荒野の用心棒』(1964年)、『夕陽のガンマン』(1965年)、『ダーティ・ハリー』シリーズなど、西部劇やアク ション映画で活躍する傍ら、1971年に『恐怖のメロディ』で監督デビュー。その後、『許されざる者』(1992年)、『ミリオンダラー・ベイ ビー』(2004年)の2作品で米アカデミー賞作品賞と監督賞を受賞している。

 「私は40歳から監督をしているが、始めた理由の一つに、俳優業は歳を取っても続けられる職業ではない、と感じていたことがある。監督になればカメラの 前に立った自分がどう見えるか気にせずに済むと思ったんだよ。そして、私の場合、いざ監督を始めたらその仕事が楽しくなってしまったんだ」とイーストウッ ド。

 一方のアフレックは、1997年公開の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で長年の友人でもある俳優のマット・デイモンとともに脚本を手がけ、ア カデミー脚本賞などを受賞、この時25歳。その後、『恋におちたシェイクスピア』(1998年)や『アルマゲドン』(1998年)、『パール・ハー バー』(2001年)などのヒット作に出演して、俳優としても名を上げた。自ら執筆した脚本で初監督した『ゴーン~』では、全米映画批評家協会賞の最優秀 監督デビュー賞などを受賞し、次回作が期待されていた。

 待望の2作目『ザ・タウン』は、かつて全米屈指の銀行強盗件数を誇ったボストンの一区画、チャールズタウンを舞台に描く犯罪スリラー作品。生まれ育った 環境のしがらみと、愛する人に出会い、新たな人生を生きる希望との間で葛藤する主人公をアフレック自身が演じる。同作は全米公開初週末3日間で約2381 万ドルを稼ぎ、前作の累計興行収入を上回ってしまった。

 そんなアフレックの健闘ぶりを見て、イーストウッドは「ベンも(私と)同じように監督業を楽しんでいるようだから、私も応援しているよ」と話していたという。

 奇しくも日本では『ザ・タウン』が2月5日(土)より、イーストウッド監督最新作『ヒアアフター』が2月19日(土)より相次いで公開される。アフレックは、第2のイーストウッドになれるのか。両作品を見比べてみてはいかがだろうか。



Who killed Cock Robin?