[映画.com ニュース ]より(以下一部抜粋)
>1977年に製作された“幻の”米映画「ブラック・サンデー 」の特別披露試写会が1月25日、都内で行われ、出席した樋口真嗣 監督、犬童一心 監督、渡辺一志 監督らが口をそろえて絶賛した。
ジョン・フランケンハイマー 監督、ロバート・ショウ 主演の同作は、77年夏に劇場公開される予定だったが、「上映すれば映画館を爆破する」と脅迫があったために公開中止となった幻の衝撃作だ。ショウ扮するカバコフ少佐率いる特殊部隊が、ベイルートにある地下組織を襲撃し成功を収めるが、“恐るべき計画”を発見。ヨーロッパ大陸からアメリカ大陸へと次々に舞台を移し、カバコフ少佐と組織側の行きづまる対決を描く。
映画文化協会主催の「第二回午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本」で、新たに選ばれた50作品「Series2/青の50本」の目玉作品として上映される。この日は、マスコミ関係者や映画関係者が詰め掛ける盛況ぶり。樋口監督は、「とにかく面白かった。たまんないです」と興奮冷めやらぬ様子だ。そして、「やっぱりこの映画はビデオで見ちゃいけないですよ。(スティーブン・)スピルバーグは、この映画を意識して『ミュンヘン 』をつくっているのかとか、そういう見方もできる」と劇場での鑑賞を提言した。
原作を読破し、ビデオで3回ほど見ているという犬童監督は、「70年代、フランケンハイマーの作品のなかで一番好きな映画。スクリーンで見るのが一番この映画を堪能できると思います」。渡辺監督は、「『午前十時の映画祭』をミドル世代に占領させておくのはもったいない。ランチ1食分(500円)で、こんなにぜい沢な時間が満喫できるんだから、みんな学校サボって映画館に行こう!」と改めて銀幕の世界の魅力を訴えた。
「第二回午前十時の映画祭」(http://asa10.eiga.com/2011/)は、2月5日から12年1月20日開催。
ちなみに原作は「羊たちの沈黙」のトマス・ハリスで、この「ブラック・サンデー」が作家デビュー作。ハンニバルはまだ出てきませんが、犯人の緻密を通り越した執拗で執念深い計画のたてかたにその片鱗が伺えます。この犯人を魅力的なキャラクターにしたらハンニバルになるんだろうな。