シネマトゥデイより(以下一部抜粋)

>27日、北海道夕張市で開催中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2011」でクロージングセレモニーが開催され、韓国のオ・ヨンドゥ監督の『エイリアン・ビキニの侵略』がオフシアター・コンペティション部門グランプリに輝いた。今回の受賞により、次回作の制作資金として200万円が贈与されることになる。

 2001年に山下敦弘監督の『どんてん生活』にグランプリを授与して以来、若手映画人の登竜門として若い才能を数多く発掘してきた本部門。今年は347本の応募があり、9本の作品がノミネート。審査委員長の林海象監督のほか、女優の片桐はいり、映画『チェイサー』のナ・ホンジン監督、キム・ヨンビン監督、アメリカ映画祭ディレクターのティム・リーグら5人の審査員たちによる審査が映画祭期間中に行われた。

 このたびグランプリ監督となったオ・ヨンドゥ監督は韓国インディーズの雄として高い評価を受ける新鋭。『エイリアン・ビキニの侵略』は、妖艶な美女の誘惑をはねのけて、気弱な主人公は地球を救えるのか!? というメランコリックSFの快作だ。名前を呼ばれたオ・ヨンドゥ監督は「明日はわたしの誕生日なのですが、このような大変な賞をいただいて、ありがとうございます。この映画は低予算(およそ35万円)で撮りましたが、それを超える賞金(200万円)をいただけて、うれしいです。このトロフィーは重いですね」と喜びを表した。

 1975年生まれ36歳のオンドゥ監督は、オフシアター部門が始まって以来初の快挙となる外国人受賞となった。本作が選ばれた理由として林海象審査員長は「確かにお金はかかってない作品だが、愛情と情熱は高いレベルでかかっている作品です。今回、一番笑えた映画。ものすごい希望を感じた作品でした」と本作をグランプリに選んだ理由を話した。2月24日から開催された「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2011」は本日の時点で1万927人を動員。明日の『エイリアン・ビキニの侵略』『ピンクスバル』の上映で今年も映画祭の幕を閉じる。(取材・文:壬生智裕)

オフシアター・コンペティション部門の結果は以下の通り。

シネガーアワード:『ピンクスバル』(小川和也監督)
北海道知事賞:『バイオレンスPM』(石原貴洋監督)
審査員特別賞:『ピンクスバル』(小川和也監督)
グランプリ:『エイリアン・ビキニの侵略』(オ・ヨンドゥ監督)
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