シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

>主演映画『ツーリスト』をPRするため来日しているジョニー・デップが3日、東京・六本木アカデミーヒルズ49で、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督と共に記者会見に出席した。ジョニーが来日するのは、映画『アリス・イン・ワンダーランド』以来、約1年ぶり8度目。会見にはスチールカメラマン100人、記者300人、テレビカメラ40台が来場し、ジョニーに対するメディアの注目度は相変わらず高かった。

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 前日、成田空港に降り立った際はほのかに赤ら顔で「ほろ酔い疑惑」も浮上したジョニーだったが、会見当日はもちろんシラフ。この日もおなじみのハットに薄い色のサングラス、スーツにデニム地のシャツ、そしてジーンズという「ジョニデ定番」ファッションでの登場だった。会見開始が約25分遅れたものの、ジョニー本人は上機嫌で、硬軟入り交ざったさまざまな質問に真摯(しんし)に対応していた。

 近年はジャック・スパロウ(『パイレーツ・オブ・カリビアン』)やマッドハッター(『アリス・イン・ワンダーランド』)など奇抜な役柄が多いジョニーだが、本作では至って普通な「ツーリスト」役で、ジョニー本人も「確かにハイパーノーマル(超普通)な男だね」。それでも、単なる普通の男にならないのがジョニー流。「普通というものに潜む奇妙さや、ちょっとした狂気を演じることはとても興味深かった」と役づくりを振り返った。一方、ドナースマルク監督は「ジョニーは常に即興でいろいろなことを試してくれた。きっと別テイクだけで編集し直したら、18歳、いや21歳以上でないと観られない作品が出来上がると思うよ」とジョニーのカメレオン俳優ぶりに終始驚かされたそうだ。

 本作の見どころは何といっても、ジョニーとアンジェリーナ・ジョリーとの豪華な初共演。ジョニー本人もアンジーとの共演をエンジョイしたそうで、「いろんな側面を持った女性だし、何でも演じられる女優。クレバーでファニー、そして何よりショッキングなくらい素晴らしい母親だよ」と大絶賛した。さらにパパラッチに追い掛け回されるなど、クレージーな日常を送っていても「決して冷静さを失わないのがすごい。もし僕が彼女の立場だったら、きっとブチキレて、今ごろは刑務所さ」とその人間性を手放しでたたえた。

 そんなアンジーと艶っぽいラブシーンも披露しているジョニーだが、「うちの家族にはナイショにしているよ。家族にとって、この映画は存在しないことになっている。アンジェリーナ……誰それ?」とトボける場面もあった。この日はスペシャルゲストとして女優の真矢みきが登場。ドナースマルク監督は「続編は東京で撮るから、ぜひ出演して」とお決まりのリップサービスで、真矢を喜ばせていた。

 『ツーリスト』はハリウッドを代表するトップスター、ジョニー&アンジーが初共演を果たしたロマンチックサスペンス。イタリアを訪れたアメリカ人旅行者が、偶然出会った謎の美女とのアバンチュールに酔いしれるうち、巨大な事件と陰謀に巻き込まれていく。ドナースマルク監督は『善き人のためのソナタ』で第79回アカデミー賞外国語映画賞を受賞している。

映画『ツーリスト』は3月5日より全国公開



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