NHKニュース

放射能漏れ 何に注意が必要か
3分前

原子力災害が起きて、施設の外に放射性物質が漏れ出た場合、何に注意すればよいでしょうか。まず、今回は、施設の外に放射性物質が漏れた状況や、どのくらい漏れたかなど詳しいことは分かっていません。このため、国などが避難指示で示している施設から半径10キロよりも遠い場所に避難することが大切です。さらに、10キロよりも遠くに避難したとしても、状況がはっきりするまでは、できるだけ、建物の中にとどまり、外に出ないことが重要です。


原子力発電所から放出される放射性物質は、ヨウ素や希ガスといった気体のような状態で出るため、これらの物質から出る放射線からの被ばくを防ぐ必要があります。そのため、

▽室内にいる場合はドアや窓を閉めたうえで、換気扇やエアコンなどを止めること、▽一方、屋外にいたり避難で移動したりする場合はマスクをしたり、タオルやハンカチを水でぬらして口や鼻を覆うと放射性物質の吸い込みを防ぐ効果があります。また、▽服装は皮膚の露出をできるだけ抑えることが大切です。さらに、

▽呼吸や食べ物によって体内に放射性物質を取り込む「内部被ばく」も防がなければなりません。「内部被ばく」では、体内に放射性物質が蓄積されると、長期間にわたって放射線の影響を受けることになります。一方、

▽屋外から自宅へ戻った場合は、衣服を着替えたうえで顔や手を洗うことが必要です。

▽水道の水や井戸水、それに屋外にある野菜などの食べ物は、自治体の調査や指示があるまで念のため食べないよう気をつけることも必要です。


NHK報道局科学文化部

【原発18:24現在情報】福島第一原子力発電所付近で午後3時半には南南東から4メート ルの風となっています。午後6時には南南西の風1メートル。これからあす朝にかけてしだいに西寄りにかわり、陸側から海に向かって吹くと予想され、あすの 日中には再び南から北への風が吹く見込みです。
5分前