夕刊フジより(以下一部抜粋)

> タレント、スポーツ選手から続々と、東日本大震災への義援金が集まっている。フリーアナの久米宏がポンと2億円を寄付、アイドルグループのAKB48は合算して5億円の義援金を集めたという。さらに、ビートたけしが所ジョージと共同で1000万円、ドリームズ・カム・トゥルーが1000万円など太っ腹だ。大リーガーではイチローが1億円、松井秀喜は5000万円。巨人のラミレスが100万ドル(約8000万円)、広島カープの前田健ら10選手がそれぞれ100万円を寄付している。

 久米のように報道機関の基金に寄付したり、独自で基金を立ち上げるタレントもいる。

 最も多いケースは日本赤十字社が窓口になった被災地への寄付だ。日本赤十字社によれば、現在まで集まった義援金は200億円以上。いずれは300億円に達すると予測されている。

 一方で、一部のボランティア団体からは、こんなささやきも聞こえる。

 「赤十字の義援金は被災地にきちんと届く環境が整ってから渡すという前提がある。阪神淡路大震災では、場所によっては義援金が行き渡るのに1年近く要したらしい。即効性を求められているはずだが…」

 全国から届いた浄財は、「義援金配分委員会」で立てられた配分計画に基づいて、被災者に届けられる。

 「各都道府県に設置された義援金配分委員会は、新聞社やテレビ局も含めた民間人で構成され、分配方法や必要な額について決められます」(日赤担当者)

 被災者には「現金」で渡る。一律ではなく、家が全壊、半壊というように被害状況によって金額が決定される。一度で配分せず何回かに分けて被災者に直接配分されるという。

 本当に配分するのに1年もかかるのか?

 「日赤では経費を差っ引くことなく義援金すべてを分配委員会に渡します。しかし、まだ受け皿となる分配委員会ができていません。ある程度集まってからお渡しすることになります。被災の全容が判明するまで、しばらく時間がかかるのは事実です」(同)

 戦後最大の被害額となった東日本大震災は1カ月、半年、1年先まで支援が不可欠。計画的な分配は当然だが、「すぐに役立ててほしい」という人は、義援金の使い道をよく調べた上で寄付したほうが良さそうだ