ジャニーズ事務所のすべてのタレントが参加する東日本大震災の被災者支援プロジェクト「Marching J」の募金イベント2日目が2日、東京・代々木2日目第一体育館前広場で行われた。この日はSMAPが初登場。メンバーにとって野外イベントはデビューの年以来、実に20年ぶりで「ジャニーズのすごさを改めて感じた」。募金したファンも初日(1日)を大幅に上回り、約12万7000人に上った。イベントは3日も行われる。

 SMAPが募金箱を持ったジャニーズJr.たちの元に駆け寄ると、広場にはこの日、一番の大歓声が沸き起こった。これまでは混乱を避けるために、タレントたちはステージを降りなかったが、SMAPは思い切ってファンの目の前に立った。

 スーツの襟に日の丸と「I   JAPAN」と書かれたハート形のピンを付けた木村拓哉(38)は「ステージに立っているより、箱の前に立っている方が性に合ってる。こういう距離感が一番大事。今までやっていなかったから必要性を感じます」と力を込めた。

 1991年9月に埼玉・西武園ゆうえんちでデビュー曲発売会を行って以来の野外イベント。ジャニーズ事務所の阪神・淡路大震災支援プロジェクト「J―FRIENDS」にも参加しておらず、ジャニーズのほかのアイドルとステージを共にするのは異例だ。「ほかの人たちと会うことがなかったし、今まで表立ってこういう活動もなかったので、いい機会になった」と中居正広(38)。香取慎吾(34)が「改めてジャニーズのすごさを感じました。僕もジャニーズだったんだ」と言えば、草ナギ剛(36)も「事務所のみんなでバトンをつなぎ合っている感じがしました」とうなずいた。

 史上最大の募金活動2日目は、初日の10万1000人から大幅増の12万7000人に膨らんだ。午前4時半にはすでに4000人が集まり、募金は30分繰り上げて午前9時半から開始。行列も前日は約1キロだったのが、最長で3キロに達した。SMAPのほか、KinKi Kids、V6、関ジャニ∞、KAT―TUNらがステージに立ったが、中居は「今をときめく嵐はいません!」と呼び掛けたり、後輩たちを毒舌で引き立てるなど、軽妙なトークで会場に笑いを巻き起こした。

 個人でも5人合わせて4億円以上を寄付したほか、いち早く被災地を応援する生番組を企画するなど、今回は芸能界でも支援の先頭を切ってきた。稲垣吾郎(37)は「僕らは影響力を与えられる仕事についていることにやりがいを感じます。この気持ちを忘れずに救援活動の役に立てれば」と、決意を新たにしていた。

 ◆V6全員来た この日のイベントでは19組51人のアイドルたちと、募金箱を持ったジャニーズJr.約60人が参加したが、SMAPのほかV6、生田斗真(26)、内博貴(24)らが初登場した。
 V6では井ノ原快彦(34)がこの日、主演舞台の初日だったため、不参加の予定だったが、リハーサルの時間を割いて6人全員で姿を見せた。「皆さんが集まってくれるのを見て、今までやってきたのは間違ってなかったと確信しました」。また、大阪の実家が95年の阪神・淡路大震災に遭った岡田准一(30)は「その時、支えてもらったんで、今は僕が元気を与えられれば」と語った。

 ◆赤西ビデオメッセージ 〇…米国での仕事のため、今回、唯一不参加となった赤西仁(26)がビデオメッセージを寄せた。会場奥の大型ビジョンで流れ、「参加できなかったのはとても残念です。地震の時は家族も近くにいないので心配しました。まだまだ助けを必要としている人がたくさんいるので、皆さん協力し合いましょう」と呼び掛けた。