まんたんウェブより(以下一部抜粋)
>ジョニー・デップさんふんする海賊ジャック・スパロウが新たな冒険の旅に出る「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」(ロブ・マーシャル監督)が20 日から全国で公開される。今回ジャックが目指すのは、永遠の生命をもたらすといわれる“生命(いのち)の泉”。彼が乗り込む海賊船“アン女王の復讐号”の 水夫ガーヘンを演じた日本人俳優、松崎悠希さんが、インターネット電話“スカイプ”で単独インタビューした。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
【写真】松崎さんがジョニー・デップさんと共演したシーン
--オーディションなしで決まったそうですが、そのときの気持ちは。
うれしかったですね。ただ、決まった当初は現実感がありませんでした。自分が「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズに出演するのが想像できないというか……。でも、現実感が出てきたら、こりゃあ大変だと(笑い)。
--役作りはどのように?
僕の場合、台本上の役設定がすごくシンプルで「a tall Asian guy」、つまり、背の高いアジア人の男としか書かれていませんでした。ですから体重をいまより10キロ増やしました。
--内面的にはどのように?
海賊というものがさっぱり分からないので、映画やドラマなど50本くらいの作品を見ました。海賊言葉というのが英語にもあって、日本語でいうと「~やん す」みたいなものですが、そういうのも覚えましたし、とにかく、どんな事態にも対応できるようにしました。イメージしたのは「宝島」(ロバート・ルイス・ スチーブンソン著)に出てくる片足の海賊ジョン・シルバー。それをベースにオリジナリティーを加えていきました。
--船上のシーンではゾンビ相手に戦っていましたね。
僕と分かるくらいに出てました? 実は、僕はまだ映画を見ていないので、どんなふうに自分が映っているのか分からないんです。
--しっかり分かりましたよ。“生命の泉”に向かう船内では、ジョニー・デップさんを前にセリフもいう場面もありました。
おお、よかった、よかった。前作の「幸せの始まりは」(ジェームズ・L・ブルックス監督)は、僕の出演時間は15分くらいあったんですよ。だって、(メ ジャーリーガーの)オーウェン・ウィルソンさんの親友役ですから。なのに全部カットされたんです。だから実際に公開されるまでは期待してはいけないんだな と。
--入り江で人魚と戦うシーンでは、別の俳優さんにはスタントがついたのに、あなたはノースタントだったとか。
サラマン役のポール(・バザリーさん)と僕がマーシャル監督に呼ばれてセットに行ったら、監督が「ポール、このシーンは危ないからスタントにやらせよ う」と。で、僕のほうに向き直って「ユウキ、君のスタントはいないから頑張って」と(笑い)。入り江はすべて発泡スチロール製なんですが、ものすごくリア ルにできています。そこで僕は人魚に水の中に引きずりこまれたりしながら一生懸命戦っています。
--ほかに印象深いシーンは。
たくさんあるんですが、10メートルくらいの高さがある船べりに座っているシーン。水深を測っているシーンなのでカットされていないと思います(笑 い)。リハーサルのとき命綱を付けておらず、落ちたら撮影が終わるんじゃないかと思いながらやっていたので、結構印象に残っています。あとは先ほどの船上 での反乱シーン。他の海賊は剣や松明(たいまつ)などで戦っていますが、なぜか僕が演じるガーヘンだけは、明らかに武器として役に立たないであろうモップ で闘っている。そのあと二刀流に持ち替えるんですが、その剣がまた重い。それをブンブン振り回して戦ったのが印象深いです。
--余談ながら、デップさんから名前を呼ばれて感激したとか。
撮影初日にデップさんの方から、「ユウキ」と声を掛けてくださって。それ以前に一度、台本の読み合わせがあって、その後の懇親会で自己紹介をしていましたが、まさか名前を覚えていてくれるとは思っていなかったので感激しました。本当にナイスな方です。
--アン女王の復讐号の航海士で、女海賊アンジェリカ役のペネロペ・クルスさんはどんな方でした?
常に笑顔を振りまいていて、彼女がセットに入るとあたりがパッと明るくなるような方です。ペネロペさんは僕にとって先輩にあたる方。というのは、母国語 ではない英語を使い、第一線で活躍されていらっしゃる。僕は、ペネロペさんのようになることを夢見てやっていますから。撮影の合間には2人で「英語は難し いよね」と話したりしました。
--今後はどのような役に挑戦してみたいですか。
これまで日本兵と日本人捜査官、海賊をやったので、今度は例えば、隣に住んでいる青年のような自然の感じの日本人をやってみたいですね。
--作品を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。
日本人が出ていますがそのことは忘れてストーリーに集中してください。心配しなくても僕は(身長184センチと)デカいので、ちょくちょく目にとまると思います。後方にデカいアジア人がいたら、たぶんそれが僕です。
<松崎悠希さんのプロフィル>
1981年生まれ、宮崎県出身。7歳から児童劇団に所属し、高校卒業後、単身渡米。ニューヨークのタイムズスクエアを中心にストリートパフォ-マンスを 行うなどして俳優としてのキャリアをスタート。その後ハリウッドに移り、エドワード・ズウィック監督の「ラストサムライ」(03年)や、クリント・イース トウッド監督作「硫黄島からの手紙」(06年)に出演。「ピンクパンサー2」(09年)では日本人捜査官役を演じた。松崎さんについてもっと知りたい方は ブログ「ユウキの独り歩き」を参照(http://www.yukimatsuzaki.com/blog/)のこと。
>ジョニー・デップさんふんする海賊ジャック・スパロウが新たな冒険の旅に出る「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」(ロブ・マーシャル監督)が20 日から全国で公開される。今回ジャックが目指すのは、永遠の生命をもたらすといわれる“生命(いのち)の泉”。彼が乗り込む海賊船“アン女王の復讐号”の 水夫ガーヘンを演じた日本人俳優、松崎悠希さんが、インターネット電話“スカイプ”で単独インタビューした。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
【写真】松崎さんがジョニー・デップさんと共演したシーン
--オーディションなしで決まったそうですが、そのときの気持ちは。
うれしかったですね。ただ、決まった当初は現実感がありませんでした。自分が「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズに出演するのが想像できないというか……。でも、現実感が出てきたら、こりゃあ大変だと(笑い)。
--役作りはどのように?
僕の場合、台本上の役設定がすごくシンプルで「a tall Asian guy」、つまり、背の高いアジア人の男としか書かれていませんでした。ですから体重をいまより10キロ増やしました。
--内面的にはどのように?
海賊というものがさっぱり分からないので、映画やドラマなど50本くらいの作品を見ました。海賊言葉というのが英語にもあって、日本語でいうと「~やん す」みたいなものですが、そういうのも覚えましたし、とにかく、どんな事態にも対応できるようにしました。イメージしたのは「宝島」(ロバート・ルイス・ スチーブンソン著)に出てくる片足の海賊ジョン・シルバー。それをベースにオリジナリティーを加えていきました。
--船上のシーンではゾンビ相手に戦っていましたね。
僕と分かるくらいに出てました? 実は、僕はまだ映画を見ていないので、どんなふうに自分が映っているのか分からないんです。
--しっかり分かりましたよ。“生命の泉”に向かう船内では、ジョニー・デップさんを前にセリフもいう場面もありました。
おお、よかった、よかった。前作の「幸せの始まりは」(ジェームズ・L・ブルックス監督)は、僕の出演時間は15分くらいあったんですよ。だって、(メ ジャーリーガーの)オーウェン・ウィルソンさんの親友役ですから。なのに全部カットされたんです。だから実際に公開されるまでは期待してはいけないんだな と。
--入り江で人魚と戦うシーンでは、別の俳優さんにはスタントがついたのに、あなたはノースタントだったとか。
サラマン役のポール(・バザリーさん)と僕がマーシャル監督に呼ばれてセットに行ったら、監督が「ポール、このシーンは危ないからスタントにやらせよ う」と。で、僕のほうに向き直って「ユウキ、君のスタントはいないから頑張って」と(笑い)。入り江はすべて発泡スチロール製なんですが、ものすごくリア ルにできています。そこで僕は人魚に水の中に引きずりこまれたりしながら一生懸命戦っています。
--ほかに印象深いシーンは。
たくさんあるんですが、10メートルくらいの高さがある船べりに座っているシーン。水深を測っているシーンなのでカットされていないと思います(笑 い)。リハーサルのとき命綱を付けておらず、落ちたら撮影が終わるんじゃないかと思いながらやっていたので、結構印象に残っています。あとは先ほどの船上 での反乱シーン。他の海賊は剣や松明(たいまつ)などで戦っていますが、なぜか僕が演じるガーヘンだけは、明らかに武器として役に立たないであろうモップ で闘っている。そのあと二刀流に持ち替えるんですが、その剣がまた重い。それをブンブン振り回して戦ったのが印象深いです。
--余談ながら、デップさんから名前を呼ばれて感激したとか。
撮影初日にデップさんの方から、「ユウキ」と声を掛けてくださって。それ以前に一度、台本の読み合わせがあって、その後の懇親会で自己紹介をしていましたが、まさか名前を覚えていてくれるとは思っていなかったので感激しました。本当にナイスな方です。
--アン女王の復讐号の航海士で、女海賊アンジェリカ役のペネロペ・クルスさんはどんな方でした?
常に笑顔を振りまいていて、彼女がセットに入るとあたりがパッと明るくなるような方です。ペネロペさんは僕にとって先輩にあたる方。というのは、母国語 ではない英語を使い、第一線で活躍されていらっしゃる。僕は、ペネロペさんのようになることを夢見てやっていますから。撮影の合間には2人で「英語は難し いよね」と話したりしました。
--今後はどのような役に挑戦してみたいですか。
これまで日本兵と日本人捜査官、海賊をやったので、今度は例えば、隣に住んでいる青年のような自然の感じの日本人をやってみたいですね。
--作品を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。
日本人が出ていますがそのことは忘れてストーリーに集中してください。心配しなくても僕は(身長184センチと)デカいので、ちょくちょく目にとまると思います。後方にデカいアジア人がいたら、たぶんそれが僕です。
<松崎悠希さんのプロフィル>
1981年生まれ、宮崎県出身。7歳から児童劇団に所属し、高校卒業後、単身渡米。ニューヨークのタイムズスクエアを中心にストリートパフォ-マンスを 行うなどして俳優としてのキャリアをスタート。その後ハリウッドに移り、エドワード・ズウィック監督の「ラストサムライ」(03年)や、クリント・イース トウッド監督作「硫黄島からの手紙」(06年)に出演。「ピンクパンサー2」(09年)では日本人捜査官役を演じた。松崎さんについてもっと知りたい方は ブログ「ユウキの独り歩き」を参照(http://www.yukimatsuzaki.com/blog/)のこと。