ACジャパンの高校生を演じた大和田健介、『富江 アンリミテッド』で血まみれになって「イーヒヒヒ!」と笑う怪演!

シネマトゥデイより(以下一部抜粋)

>ACジャパンの全国キャンペーンCM「見える気持ちに。」篇で、階段を上るおばあさんを手助けする高校生を演じている大和田健介が、イメージが一変する役柄に挑戦した最新作『富江 アンリミテッド』の撮影を振り返った。

 本作で大和田が演じたのは、不思議な魅力を備えた美少女・富江に恋心を抱く柔道部のキャプテン・下田俊夫役。富江の妹・月子が憧れる先輩という役どころで、映画の前半はさわやかな印象で登場するが、落下した鉄パイプが体を貫通して死んだはずの富江が一年後に復活してからは、狂気に彩られた富江地獄に堕ちていく。撮影を振り返った大和田は、「もう撮影現場が薄暗くて、怖くて……。初日から、本当に血みどろの現場だったので、こちらまで取り憑(つ)かれそうになりました。スタッフさんも、役者さんも、みんなが暗いんです。こういうホラー映画の現場は初めてだったので、めちゃくちゃ怖かったです」と話す。

 監督は、映画『片腕マシンガール』『ロボ芸者』などで、海外ではカルト的人気を集めている鬼才・井口昇。原作の大ファンだという井口監督の演出は、とにかく強烈だったようだ。「井口監督は、普段はおだやかなんですけど、監督だけでなく俳優もされているので、演技指導に入ると急にスイッチがONするんです。映画の後半に気が狂って、変な笑いをするシーンがあるんですけど、『気持ち悪いけど、気持悪すぎず、さわやかだけど、さわやかすぎず……』って言われたアドバイスが難しくて。最後は半分意識が飛びながら笑っていました」というとおり、血だらけの姿で、「イーヒヒヒヒ!」と笑う大和田の姿は、ぞっとすること間違いない。

 大和田は、本作で富江役の仲村みうとのキスシーンにも挑戦しているが、このキスシーンも尋常ではない“恐怖のキスシーン”となっている。井口監督の演出は、ここでもさえわたっていたようで、「こうやって、こうやって……って、ものすごくていねいにキスの仕方を教えていただいて、すごく勉強になりました。全容は言えませんが、ぜひ劇場で観てもらいたいですね」と話す。

 現在大学に通いながら、映画づくりの勉強をしている大和田。俳優としての活動を始めたのは高校2年のときだった。「雑誌に、今の事務所トライストーンの記事が載っていて。映画の製作もやっているというので、自分が撮った自主映画を親にも内緒で送ったんです。一か月たっても連絡がなくて、『おれの映画、どうせくそつまんなかったんだろうな……』って思っていたら、連絡があり、社長の山本さんにとりあえず役者をしてみなって言われたのがきっかけでした」。それからの4年間、地道に役者を続けてきたが、震災後、ACジャパンのCMが流れ出すと、とたんに注目度が高まった。

 震災直後、大和田は自分が出演しているたくさんのCMが流れていることに気付かず、買い物に行って「電車の子だ!」と言われて初めてACジャパンの反響を知ったという。「いろんな取材をしていただいたのはありがたいのですが、やはり震災のことを考えると素直に喜べません」と複雑な表情を見せた大和田は、あのCMだからこその悩みも告白。「CMで僕が演じているのは、優しい男の子の役じゃないですか。だから、電車や階段を昇っているとき、ちゃんと困っている人に『気付く』ことができるかすごくドキドキするんです」と語った。

 ACジャパンのCMの優しいイメージからは、想像できないほど振りきれた演技を見せる大和田の姿はとにかくインパクト大。「これからはいろいろな役に挑戦したい」と語る大和田には、あまりにも強烈すぎるイメージ脱皮となるはずだ。

 映画『富江 アンリミテッド』は、5月14日より新宿バルト9ほかにて公開


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