スポーツ報知より(以下一部抜粋)

>16日に胃がんのため亡くなった俳優・児玉清さん(享年77歳)の通夜が20日、東京・文京区の護国寺桂昌殿で営まれた。フジテレビ系の主演ドラマ「HERO」で児玉さんと共演したSMAPの木村拓哉(38)は仕事のため欠席したが、「常に目線を下げて温かく接して下さった事が印象的です」と追悼コメントを発表した。通夜には松たか子(33)、反町隆史(37)・松嶋菜々子(37)夫妻ら約900人が参列、故人を悼んだ。

 型破りの検事・久利生(くりゅう)公平を演じ、ドラマ、映画と大ヒットを記録した「HERO」は、木村の代表作の1本。久利生を陰ながらバックアップする上司・鍋島利光次席検事を好演した児玉さんに、木村が惜別の辞を寄せた。通夜がちょうど始まろうとする午後6時前、木村はファクスで追悼文を寄せた。

 現場では、いつも周りのスタッフや共演者に気を配り、常に目線を下げて温かく接して下さった事が印象的です。寂しいですが、児玉さんお疲れ様でした。ゆっくりお休み下さい

 仲が良かったレギュラー共演者の中でも最年長者としてドラマに重みをもたらした児玉さんに、敬意を表した。

 木村はこの日、TBS系新ドラマ「南極大陸~神の領域に挑んだ男と犬の物語~(仮)」(10月スタート)の収録があり、やむなく参列を断念。21日も収録が控えており、告別式も欠席するという。式場には木村からの供花が届けられた。

 児玉さんは「HERO」の出演依頼が来た時、テレビドラマの演出法への不信感もあり、断ろうとしていた。しかし、02年に死去した娘の奈央子さん(享年36歳)から「泣く子が黙るようなキムタクさんが出るんだから。彼の目の前を歩くだけでいいから出なさい」と諭され、6年間も遠ざかっていたドラマ出演を決断。再び俳優業にも力を入れるきっかけの作品となった。

 通夜は遺族の意向でシンプルに営まれた。遺影は07年の日本テレビ系ドラマ「ドリーム・アゲイン」のために撮影した笑顔の写真を使用。祭壇はバラ、カサブランカ、カーネーションなど多くの花で彩られた。ひつぎには読書家だった児玉さんらしく、生前愛読した本などが納められる予定。法名の「修讀院釋清優(しゅうとくいんしゃくしょうゆう)居士」にも「讀」の字が込められた。

 通夜には「HERO」で共演した松、「ドリーム―」で主演した反町、松嶋夫妻ら児玉さんを慕う芸能人が最後の別れを交わした。