テレビで「タイムライン」を見る。目当ては「300」でマッチョ化する前の長い髪の似合うセクシーなジェラード・バトラー&青春街道驀進中のまだ真っ直ぐ
なポール・ウォーカー。それから「処刑人」のパパことビリー・コノリーの博士姿。この方ばかりは銃を6丁仕込んでるベスト姿の方がいいですな♪
「タイムライン」は劇場とテレビ放映で何度も見てるんだけど、すっかり忘れてたのがマイケル・シーンが出てたこと。意外と武闘派だったのよね、この方、 「アンダーワールド」では狼男だったし。改めて見るとウルヴァリンのヒュー・ジャックマンにちょっと似てるかも。「アリス」じゃ白ウサギなのにね。
その他、「ハリー・ポッター」のルーピン先生ことデヴィッド・シューリスや「ロード」のケレボルンことマートン・ソーカス(チョーカス)など名だたる役者 の勢揃い。の割には女優陣がぱっとしないのが「タイムライン」の特徴だったりする。今のような化粧のない時代がメインだから?
俳優が粒揃いで映像はこの上なく美しく、編集は神業レベルなのに、何故かちっともおもしろく感じられないのも「タイムライン」の特徴です。しばらくぶりに 見れば印象も変わるかと思ったけれど、やっぱり何か物足りないというか心惹かれるものがない。昔は感情移入する暇がないせいだと思っていたけれど、
今回見て、ようやくわかった。一つには人がまるで虫けらのように同じ人間に殺されること。もう一つは、この映画のテーマが「人間、自分が生きのびるためな ら何だってする」という身も蓋もないものであること。あの美しい映像でそれはないわ~。映像とテーマの間にギャップがありすぎるのよ~。
「人間、自分が生きのびるためなら何だってする」ってのがメインテーマの映画監督といえば日本の深作欣二でしょうか。「仁義なき戦い」がまさにそれ。そう いう世界で描いてあればしっくり来るテーマなのよね、きっと。「バトルロワイヤル」も残酷描写が派手でグロくてテーマがストレートに伝わったし。
「タイムライン」は主たる舞台が中世は暗黒時代の英仏戦争まっただ中だから、「人間、自分が生きのびるためなら何だってする」設定で間違いではないんだろ うけどさ、緑したたる風景の中での攻城戦(籠城戦)といったら思い出すのは「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」じゃん。テーマが違いすぎる!
原作はマイクル・クライトンだから、例えば「ジュラシック・パーク」の様に「どんなに進んだテクノロジーも人間が使う限りミスはある。一つでもミスがあれ ば、そこからシステムは崩壊する」というテーマも含まれているはずなんだけど、それも最終的に「人間生きのびるためには」に結びつけられるのよね。
その身も蓋もないけど真実以外の何物でもないテーマが重すぎて、映画の中で進行しているロマンスや親子愛がみんなぶっとんでしまうのだわ。そのテーマを一 番重く背負ってたのはマートンだったけれど、前半の悪役ぶりがあまりに真に迫っていた故に後半の見せ場で観客から同情を買えなかったのが敗因かと。
いえ、一掬の涙を誘われはするんですけどね、ドラマ展開があまりに早いので同情している暇がないというのが真相かも。こうやって思い出しつつ語るとおもし ろい作品だったように思えてくるのに、実際に見てるとのめりこめないのが「タイムライン」なのよね~。不思議な作品です。
(ツイートしたものを再編集して掲載)
私はいつも思ってる。学者や政治家はもっとSFを読んだり映画で見たりすべきだと。せめて「ジュラシック・パーク」を見ておけば「どんなに進んだテクノロジーも人間が使う限りミスはある。一つでもミスがあれば、そこからシステムは崩壊する」事を痛感できるから、「原発は絶対安全」等言えぬものを。
「タイムライン」は劇場とテレビ放映で何度も見てるんだけど、すっかり忘れてたのがマイケル・シーンが出てたこと。意外と武闘派だったのよね、この方、 「アンダーワールド」では狼男だったし。改めて見るとウルヴァリンのヒュー・ジャックマンにちょっと似てるかも。「アリス」じゃ白ウサギなのにね。
その他、「ハリー・ポッター」のルーピン先生ことデヴィッド・シューリスや「ロード」のケレボルンことマートン・ソーカス(チョーカス)など名だたる役者 の勢揃い。の割には女優陣がぱっとしないのが「タイムライン」の特徴だったりする。今のような化粧のない時代がメインだから?
俳優が粒揃いで映像はこの上なく美しく、編集は神業レベルなのに、何故かちっともおもしろく感じられないのも「タイムライン」の特徴です。しばらくぶりに 見れば印象も変わるかと思ったけれど、やっぱり何か物足りないというか心惹かれるものがない。昔は感情移入する暇がないせいだと思っていたけれど、
今回見て、ようやくわかった。一つには人がまるで虫けらのように同じ人間に殺されること。もう一つは、この映画のテーマが「人間、自分が生きのびるためな ら何だってする」という身も蓋もないものであること。あの美しい映像でそれはないわ~。映像とテーマの間にギャップがありすぎるのよ~。
「人間、自分が生きのびるためなら何だってする」ってのがメインテーマの映画監督といえば日本の深作欣二でしょうか。「仁義なき戦い」がまさにそれ。そう いう世界で描いてあればしっくり来るテーマなのよね、きっと。「バトルロワイヤル」も残酷描写が派手でグロくてテーマがストレートに伝わったし。
「タイムライン」は主たる舞台が中世は暗黒時代の英仏戦争まっただ中だから、「人間、自分が生きのびるためなら何だってする」設定で間違いではないんだろ うけどさ、緑したたる風景の中での攻城戦(籠城戦)といったら思い出すのは「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」じゃん。テーマが違いすぎる!
原作はマイクル・クライトンだから、例えば「ジュラシック・パーク」の様に「どんなに進んだテクノロジーも人間が使う限りミスはある。一つでもミスがあれ ば、そこからシステムは崩壊する」というテーマも含まれているはずなんだけど、それも最終的に「人間生きのびるためには」に結びつけられるのよね。
その身も蓋もないけど真実以外の何物でもないテーマが重すぎて、映画の中で進行しているロマンスや親子愛がみんなぶっとんでしまうのだわ。そのテーマを一 番重く背負ってたのはマートンだったけれど、前半の悪役ぶりがあまりに真に迫っていた故に後半の見せ場で観客から同情を買えなかったのが敗因かと。
いえ、一掬の涙を誘われはするんですけどね、ドラマ展開があまりに早いので同情している暇がないというのが真相かも。こうやって思い出しつつ語るとおもし ろい作品だったように思えてくるのに、実際に見てるとのめりこめないのが「タイムライン」なのよね~。不思議な作品です。
(ツイートしたものを再編集して掲載)
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私はいつも思ってる。学者や政治家はもっとSFを読んだり映画で見たりすべきだと。せめて「ジュラシック・パーク」を見ておけば「どんなに進んだテクノロジーも人間が使う限りミスはある。一つでもミスがあれば、そこからシステムは崩壊する」事を痛感できるから、「原発は絶対安全」等言えぬものを。