シネマトゥデイより(以下一部抜粋)

>3,641館・推定6,900スクリーンにて封切られた、映画『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』が5,510万ドル(約44億800万円)の 興収を上げて全米第1位となった。しかし、映画『Xメン』シリーズのように過去の作品の出来がやたらにいいと、今回のように全米第1位になっても「興収が 低っ!」と逆にたたかれてしまうのである。(1ドル80円計算)

今週第1位の映画『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』写真ギャラリー

 シリーズ前作にあたる映画『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』はデビュー週末に8,506万ドル(約68億480万円)の収益を上げており、今回シリーズ新作の成績が芳しくないことは一目瞭然(りょうぜ ん)。シリーズ中一番デビュー興収が低い1作目の映画『X-メン』も、オープニング週末の収益は5,450万ドル(約43億6,000万円)と、数字的に は映画『X-MENファースト・ジェネレーション』を若干下回る程度となっており、現在の貨幣価値で考えれば、今回の最新作は実質シリーズ中最下位となっ てしまう。人気キャラであるウルヴァリンのいない本作は、代わり映えのしないストーリーと、ヒュー・ジャックマンのような看板スターがいないことが、思っ たように結果が出なかった原因と考えられる。

 今週の第2位以下は、先週のランキングをそのまま下へずらした形となっており大きな変化のないチャートとなっている。

 ざっとご紹介すると、先週の第1位からワンランクダウンした映画『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』で3,138万ドル(約25億 1,040万円)。63.5パーセント収益がダウンしたものの、デビュー週末の成績がとにかくすごかったことから、公開11日にして1億8,581万ドル (約148億6,480万円)というトータル興収をたたき出しており、歴代のR指定作品では映画『マトリックス リローデッド』に続いて2番目の速さで売り上げを伸ばす作品となった。

 第3位は、先週第2位から落下した映画『カンフー・パンダ2』で2,389万ドル(約19億1,120万円)。公開から11日で1億ドル(約80億円)を達成したものの、前作の映画『カンフー・パンダ』には全体の興収で、まだ2倍以上の差をつけられている。

 第4位は、映画『パイレーツ・オブ・カりビアン/生命(いのち)の泉』で1,795万ドル(約14億3,600万円)。公開後17日で1億9,020万 ドル(約152億1,600万円)の興収をたたき出し、2億ドル(160億円)突破目前だが、前3作の興収はいずれも3億ドル(240億円)を超えてお り、まだまだ粘りが必要だ。

 トップ5で今週一番頑張ったのが27.3パーセントと落下率が一番小さかった映画『ブライズメイズ(原題)/Bridesmaids』で1,204万ド ル(約9億6,320万円)。このコメディー作品は、公開後4週目にしてこれだけのスタミナを残しているというのはアッパレ。興収もついに1億ドル(約 80億円)に乗ったところである。

 さて次回のチャート予想だが上位を狙う作品が珍しく3本もあり、そのどれもがトップに輝く可能性ありという久々に面白いことになりそうである。

 トップ候補の筆頭に上げられるのはスティーヴン・スピルバーグ製作、J・J・エイブラムス監督の話題作映画『SUPER8/スーパーエイト』。この映画 は内容が極秘にされているためストーリーの詳細がつかめないのだが予告編で見る分には、リヴァー・フェニックス出演の名作映画『スタンド・バイ・ミー』と エイブラムスが監督を務めた映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』を足して2で割ったような印象を受ける。秘密主義というよりは、ただ情報が異 常に少ないという印象を受けるこの作品に対して、果たして全米の映画ファンがどれだけ興味を持ち、実際に劇場に足を運ぶかが見ものである。

 上位候補の2本目は、ライアン・レイノルズ主演のアメコミヒーロー映画『グリーン・ランタン』。日本でも公開間近の映画『マイティ・ソー』同様に、アメコミヒーローの中では少々マイナーな印象のあるヒーローだが、果たして結果はどうなるか?

 トップが狙えそうな3本目の作品は、ジム・キャリー久々の主演ファミリー・コメディー映画『ミスター・ポッパーズ・ペンギンズ(原題)/Mr. Popper’s Penguins』。仕事一筋のビジネスマンがなぜか6羽のペンギンを相続するはめになりハチャメチャな目に遭うのだが、やがてそのペンギンたちのおかげ で自分に欠けていた大切なもの見つけ出すという小説を映画化したもの。ここのところパッとしなかったジム・キャリーだが、この作品では彼が全盛期だったこ ろのコメディー映画『エース・ベンチュラ』シリーズと映画『ライアー ライアー』をほうふつさせ、老若男女が楽しめる作品となっており果たしてどこまでチャートを駆け上がれるかに注目が集まっている。