スティーブン・キングが「モールス」に熱狂した理由はよく分かる。「It」を書いた人だもの。幼い頃に強く結びついた心と心の絆は永遠で、大人になっても変わらない。「ドリーム・キャッチャー」もそうだけど、皆が大人になった時に誰か一人が子どものままだったとしても、絆の強さは変わらないのだ。
キングの心の中にはいつまでも大きくならない友達がいる。彼は絶えずその友達を気にかけ、自分だけが大人になったことに負い目を感じ、さらには自分一人が老いることに引け目を感じて生きている。だからその友達のために自分に何か出来るなら、命をかけても惜しくないと、心の底で思っているのだろう。
言うなれば、「モールス」の物語は終わりから始まり、始まりをもって終わるのだ。それはアビーがこの世に在る限り続く無限のループ。悲しい呪いなのかもしれない。
キングの心の中にはいつまでも大きくならない友達がいる。彼は絶えずその友達を気にかけ、自分だけが大人になったことに負い目を感じ、さらには自分一人が老いることに引け目を感じて生きている。だからその友達のために自分に何か出来るなら、命をかけても惜しくないと、心の底で思っているのだろう。
言うなれば、「モールス」の物語は終わりから始まり、始まりをもって終わるのだ。それはアビーがこの世に在る限り続く無限のループ。悲しい呪いなのかもしれない。