産経新聞


 10月に開催される第24回東京国際映画祭の概要が21日発表され、依田巽(たつみ)・同映画祭チェアマンは、コンペティション部門の外国人審査員5人のうち最後の1人が決まっていないことを明らかにした。依田チェアマンは「(審査員の確保に)非常に苦戦している」と述べ、「私見」としながらも、福島第1原発事故による放射能漏れの風評が原因であることを認めた。開催1カ月前に審査員が決まっていないのは極めて異例。

 依田チェアマンは「原発事故の影響は大きく、東京に最低10日間滞在すると分かると、いろいろな理由で参加してもらえない。公式見解ではないが、現実はそういうことだ」と話した。

 映画祭は10月22日から30日まで、六本木ヒルズ(東京都港区)をメーン会場に開催。仙台市での特別上映会や、震災を題材にした映画などの特集上映も行われる。