阿部寛、主演作の試写会にサプライズ登場で若者100人が大歓声!「あきらめない心を感じて」とエール!

シネマトゥデイ  


28日、俳優の阿部寛が、渋谷WWWで行われた主演映画『天国からのエール』の主題歌を手掛けるステレオポニーのライブ&トーク付き試写会にサプライズ登場、この日招待された約100人の若者たちを前に「映画を通してあきらめない心を感じて」と熱いトークを繰り広げた。

映画『天国からのエール』場面写真

 本作は、美ら海水族館で有名な沖縄の本部町にある無料の音楽スタジオ「あじさい音楽村」を夢を追う高校生たちのために私財を投じて設立、2009年にがんのため42歳で亡くなった故・仲宗根陽(なかそねひかる)さんの実話を基にした作品。この日はその「あじさい音楽村」出身で、今作の主題歌を担当した3人組ガールズバンド・ステレオポニーのアコースティックミニライブが行われ、その後のトークから阿部が加わった。

 大歓声の中、演奏を終えたばかりのステレオポニーのメンバーに向かって拍手しながら、にこやかにサプライズ登場した阿部は「本当に気持ちのこもった主題歌で、感謝しています」とにっこり。そして「(自身が演じた主人公のモデルとなった)仲宗根さんは、『若者たちのためになるんだったら』とこの映画のオファーを引き受けて下さったそうなんです。自分の余命を考え、残された人のために承諾してくれた。この曲が主題歌になって、まさに彼の願い通りのことが起きていると感じています」と感慨深い表情で語った。

 また、沖縄での撮影を振り返り「現地にスタッフと撮影に向かったとき、地元のみなさんが出迎えてくれて。仲宗根さんの奥様から「陽をよろしくお願いします」と言われました。仲宗根さんは、どんな子にもあきらめずに親身になって、怒るべきときは怒っていた人。弁当屋のオヤジが、他人の子のためにそこまで行動したことに心が動きましたね」と仲宗根さんの人柄を称えた。

 トーク終盤になり、映画の見どころを聞かれたステレオポニーのメンバーたちは「映画では、わたしたちが実際に練習した場所、通った学校が登場します。また、この映画を通してニイニイ(仲宗根さん)からのエールを感じてください」と初々しくコメント。そして阿部は「夢をあきらめずに、日々信じてひとつひとつ向かっていくと、いつか手の届くところに現れると僕は思っています。この映画を観て自分の可能性とか、あきらめない心、何が大事かということを感じてもらえるとうれしいです」と真摯(しんし)な表情で若者たちにエールを送っていた。

 映画『天国からのエール』は2006年にNHKでドキュメンタリーが放送され、2010年にはノンフィクション「僕らの歌は弁当屋で生まれた・YELL」として書籍も発刊された実話を映画化した感動作。小さな弁当屋を営みながら、近所の若者たちのために無料の音楽スタジオを設立した主人公・陽(阿部)が、ガンに冒され自らの余命を知りながらも、懸命に若者たちを応援し続ける姿を描く。陽の応援でプロを目指す高校生・アヤを桜庭ななみ、陽を支える妻・美智子をミムラが演じている。(古河優)

映画『天国からのエール』は10月1日より新宿バルト9ほかにて全国公開



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