映画.com より(以下一部抜粋)
>人気SFシリーズの最新作「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」(ルパート・ワイヤット監督)の公開を記念し10月6日、「日本のサル学発祥の地」であり“猿の聖地”と呼ばれる大分市高崎山自然動物園で、人間と野生のサルがともに映画を鑑賞し、絆(きずな)を深めるという史上初の上映会イベントが開催された。
【フォトギャラリー】高崎山自然動物園「猿の惑星」最新作上映イベントの模様
この動物園のサルは全て野生で、「猿寄せ場」という場所に群れごとに集まってくることが大きな特徴として知られている。「サルが人間にとって身近で愛すべき動物であることを、映画を通して再認識してもらいたい」という大分市からの呼びかけによって実現した本イベント。動物園の全面バックアップにより、開催3日前からサルたちへの上映会参加募集告知を行ったほか、会場の最前列には、約800頭の群れのボスザル・ベンツくん専用のVIPシートを用意した。
当日は、この日のために編集した本作の特別編を「猿寄せ場」に設置した巨大モニターで上映。上映開始時は、スピーカーの音に驚き、逃げ出したり不安げだったサルたちも、物語が進行するにつれ、自分たちと同じ容姿をしたサルたちの表情やアクションシーンをチラチラ見つめるようになり、中には興奮したのかモニターに登り始めるサルも出現。途中で1つの群れのサルが山に引きかえしてしまうなどのハプニングもあったものの、会場は大いに盛り上がり、約50人の参加者とサルたちは、「猿の惑星」を通して絆を深め合った。
動物園スタッフの嵯峨由朗さんは「特に思い入れの強いタクマというサルがいて、瀕死状態のところを救い、ミルクを飲ませたりした。回復したところで群れに戻したが、自分ともう1名のスタッフの顔は分かるようで、今でも会うと何かを話しかけてくる。映画を見て、タクマが当時のお礼を言っているような気がした」と、サルとの感動的なエピソードを披露。イベントの発起人である大分市観光課長・羽田野文和さんは「映像を見たサルは進化すると思う。またこのような面白い試みを実施したいと思います」と、人間とサルとの絆づくりに更なる意欲を語った。
「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズや「アバター」などでアカデミー賞視覚効果賞を受賞しているWETAデジタル社が製作を担当した本作。本物のサルの出演シーンは一切なく、リアルなCGのサルに対して、動物愛護団体の最大組織PETAは動物に対して友好的な企業や製品へ贈呈するプロギー賞をワイヤット監督に贈っている。
「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」は、10月7日から全国で公開。