大・満・足!


もちろんこれは私がオーランド・ブルームのファンでさらに「三銃士」が愛読書であったことも影響してるのですが、それにしてもこれは無類に楽しい! 天衣無縫のおもしろさですね♪


まあ、その、何が何でも「三銃士」の原作に忠実でなければ許せん! という愛読者の方々や、或いは史実に沿ってないとか時代考証があってないとか科学考証が滅茶苦茶だということが気にかかる方々にとっては多々ご不満もあるでしょうが、でも、今「三銃士」を3Dで映画化するならこのくらいのことはやらなきゃね♪ と思う人にとってはこれは傑作。とにかくキャスティングがいいんだから!


オーランド・ブルームの美々しい悪役ぶりもさることながらミラちゃんの悪女っぷりの鮮やかなこと! 実質、彼女が主役といってもいいくらいなんですが、でも、ダルタニアンを演じたローガン・ラーマン君、全然負けてないんですね! 彼は「3時10分、決断のとき 」頃からすでにオスカー俳優二人向こうに回して微塵もひけをとらない大物子役だったんですが、その恐いもの知らずの性格がほんとダルタニアンにぴったりで、彼の一挙手一投足から目が離せないぐらい魅力的なんですよ。


かつて「ロード・オブ・ザ・リング」を見た時、ホビット庄ってこういうところだったんだと思ったように、この「三銃士」ではダルタニアンってこういう若者だったんだと、見事に胸落ちしましたもんね♪


ローガン君は「パーシー・ジャクソン」の若武者ぶりに「ゲーマー」のクソガキぶりを交えた、無鉄砲なのに何故か憎めない少年を熱演してました。でも腕は立つのよ♪ ロシュフォールとの一騎打ちなんて、まさにハラハラドキドキ♪


そのロシュフォール、マッツ・ミケルセンがぴったりで、もう、たまりません! マッツのファンとしては大満足。ロシュフォールの大まじめな台詞が何故か笑えるのよ、本人ちっとも笑わないくせに。


悪役といえば忘れちゃいけない、リシュリュー枢機卿のクリストフ・ヴァルツ。これは彼にはうってつけの役で、話している内に自分で自分の言葉に酔ってますます妄想を逞しくしていくシーンが最高でした。「グリーン・ホーネット」の時よりはまってましたね♪(この悪役もおもしろかったんだけどさ、ちょっと狙ってる世界が小さかったのよね)


そして大事な三銃士、アトス、アラミス、ポルトスのマシュー・マクファディン、レイ・スティーブンソン、ルーク・エヴァンスも予告で見るよりもずっと生き生きしていて活躍ぶりが鮮やかでした。本編を見る前は今ひとつ地味な印象あったんだけど、さりげなく美丈夫揃いで目も楽しませてくれるし、アクションシーンもそれぞれ見せ場が充実していて満足満足。ダルタニアンとの交流シーンも短くても心を通わせている場面がしっかり描かれていてよかったですわ。


コンスタンスは超絶可愛いし、アンヌ王妃は美しいし、そして二人ともミラちゃんにどことなく雰囲気似ていて気が強いし、これは監督のシュミ丸出しだなあと思ったりして(二人ともミラのミレディーには全然かなわないしね、出番もアクションもスタイルも美貌も)。ついでにルイ13世も可愛かった♪


も・ち・ろ・ん、最初から最後までしっかり出てくれてるオーランドは別格で、あのバッキンガム公の自信たっぷりの態度が鼻持ちならないはずなのにそれでも許してしまえるのは彼の美貌があってこそ。彼は現代でいうところの「強大な敵」というのには実はあてはまっていないのだけど(そもそも一国の国王でさえないのね、公爵だから)、さらに言えば本人が何をしたいのかもイマイチよく分からないままなのだけど、それでもオーランドが美麗な衣装と派手な髪型で登場するだけで最高の悪役として君臨できるのですわ。だって、華があるんだもん! あんなコテコテの悪役やって、道化にならずに観客を魅了できるのはオーランドぐらいだよ~。芝居もほんといかにもな悪役演技で、クリストフ・ヴァルツといい勝負。でも「三銃士」のようなお話には、こういう悪役が必要なのよね♪


というわけで大満足な一本でした。

私、「パイレーツ4」を見た時に何かが物足りなくて(オーランドだけじゃなくて)、すごく不満が残ってたんだけど、その物足りなかった部分をぜ~んぶ「三銃士」がやってくれました。いや~、オーランドの出る映画はやっぱりこうじゃなきゃ~♪ ラストシーンでは「トロイ」まで思い出しちゃった♪


肩肘張ることなく、ただただ楽しめればそれでいい。そんなコンセプトで作られたこの映画、是非3Dでお楽しみ下さい。2Dで3Dのアクション見てもおもしろくないから。


この作品は舞台も衣装も登場人物達も本当に全てが綺麗で美しいので、目の保養のためにでもお出かけ下さい。ストーリーに多少の無理があっても、そんなの気にならない程楽しめます♪ 紛れもなく、私にとっては今年のイチオシ。オーランドファンにとってはあんなに楽しそうに演技してるオーランドを見られるだけでも幸せかも♪



今回の試写会はトーキョー女子映画部の枠で当選させてもらいました♪ 


トーキョー女子映画部(当サイトはPC用サイトです)
http://tst-movie.jp

トーキョー女子映画部ツイッター
http://twitter.com/TKJoshiEigabu