第24回東京国際映画祭のオープニング作品に選ばれ、28日より全国公開される映画『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』(ポール・W・S・アンダーソン監督)に主演する米俳優ローガン・ラーマン(19)と恋人役で共演する英女優ガブリエラ・ワイルド(22)がインタビューに応じた。
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同作は、1844年に発表されて以来、世界各国で読み継がれ、映画・テレビ・バレエ・人形劇など、さまざまな形で取り上げられてきたフランスのアレクサンドル・デュマによる文学作品が原作。「皆は一人のために、一人は皆のために」という名言でも知られる。
主人公ダルタニアン役のローガンは「古典にもかかわらず、巨大な空飛ぶ船同士が空中戦を繰り広げるのが今回の映画の新しいところ。3D映像にも度肝を抜かれるというか、誰も観たことがない世界に連れて行ってくれる、そんな迫力のある映像に皆さんもびっくりすると思う。僕としては、幼い頃から本で読んだり、映画などで観てきた『三銃士』の物語の主人公をやれるなんて、まさに夢が叶った気分でした」。
ローガンはハリウッドが今最も注目する若手俳優のひとり。ビバリーヒルズに生まれ、4歳でCM出演、『パトリオット』(2000年)でメル・ギブソンの息子役として映画デビューした。ラッセル・クロウ、クリスチャン・ベールと共演した『3時10分、決断のとき』(2007年)の演技がクリス・コロンバス監督の目にとまり、ファンタジー大作『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(2010年)の主演に抜てきされた。アンダーソン監督もオーディションはせずに、ダルタニアン役をオファーしたという。
期待に応えるべく、ローガンはフェンシングを含めて、撮影に入る4ヶ月前から猛烈なトレーニングをもって役作りに挑んだ。無鉄砲で気が強い田舎者のダルタニアン。剣に強く、自信に満ちた彼は憧れの銃士になる夢と希望にあふれていた。ローガンは「ダルタニアンと自分が重なるようなところはあまりなくて、むしろ自分とは全く違ったタイプだと思っています。それは挑戦でもあり、役者という仕事の面白いところでもあると思うのです」。もちろん、スクリーンでは見事なまでの剣アクションを披露してみせる。
一方のガブリエラは英・ハンプシャー出身。本格的に女優として活動を始めたのは2年ほど前で、「それまでは画家になるための勉強をしていました」。『St Trinian’s 2:The Legend of Fritton’Gold(原題)』(2009年、日本未公開)で映画デビューを果たしてからは「仕事として女優を続けていく覚悟を決めました。初めて役をもらった時から、演じるのが好きと思えた」と話す。今作ではフランス王妃の侍女コンスタンス役に起用された。王妃が罠にかけられようとしていることを知ったコンスタンスは、ダルタニアンに助けを求める。コンスタンスに恋心を抱き始めていたダルタニアンは、盗まれた王妃の首飾り(ダイヤモンドのネックレス)を取り戻すために、イギリスへ渡ろうと決意する。
ベジタリアンでスレンダーなガブリエラにしても、コルセットで体を締め付ける17世紀のコスチュームはキツかったそうだが、「時代物のキャラクターを演じられて、いい経験になりました。コンスタンスと私は育った時代も環境も違いますが、尊敬できる女性。彼女の忠誠心、勇気、前向きな姿勢など、私も彼女みたいになりたいと思いました。演じていて、とても楽しかったです」。
今後の活躍が期待される2人。ガブリエラは「チャンスをつかむには、運とタイミングもありますが、何よりも一生懸命頑張ることが大事。そういう心構えでいたいと思います」。ローガンも「チャンスが巡ってきたときに、しっかりつかむ準備ができているかどうか。これまでも、そしてこれからも」。スターへの階段を駆け上がる心構えはできている。