ぴあ映画生活 より(以下一部抜粋)


>人気ホラーシリーズの11年ぶりとなる最新作『スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション』が29日(土)から公開される前に本作を手がけたウェス・クレイヴン監督がインタビューに応じ、11年ぶりの新作に対する想いや、前作からこれまでの間に起こった変化について語ってくれた。

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『スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション』では、マスクをつけた殺人鬼によるウッズボロー連続殺人事件から10年後を舞台に、殺人事件のトラウマを克服し、作家となったシドニー(ネーヴ・キャンベル)が本の宣伝のため戻った故郷ウッズボローで、ふたたび殺人鬼の犯行に巻き込まれる様を描いた作品で、前作から何と11年ぶりの新作となる。「ホラー映画というのは、実際に起こった事や、歴史や過去を反映している」と語るクレイヴン監督にとって、『スクリーム3』がつくられた11年前と現在ではホラー/サスペンス映画をめぐる環境にも変化が起こったという。「この11年間は、若い監督達が出てきた時期で、若いエネルギーをこのジャンルに注いだということが言えると思います。またとても過激な暴力や拷問が、実際にイラクやアフガニスタンで起きたという事、そしてアメリカ政府が拷問を容認している事実も、ホラーに影響を与えたのではないでしょうか」。

と同時に、この11年間で通信や映像、コミュニケーション手段も大きな変化を遂げた。「前作から10年後ということで、登場人物たちがインターネット、フェイスブック、スマートフォン、ソーシャルネットワークに触れているのが特徴です。私自身にもその罪はありますが、映画業界を見ているとこの11年間で続編やリメイクがとても多く作られた。だから私は時代の流れを受けて、現代の生活が反映されているような作品が必要だと感じました」。最新作『スクリーム4』では、シリーズの魅力を継承しつつ、現代のテクノロジーがあるからこそ生まれる緊張や恐怖も描いているようだ。

その一方で、いつの時代も変わらないサスペンスやホラーの根源的な魅力も本作には描かれている。時に、“マスター・オブ・ホラー”と称されることもあるクレイヴン監督は、ホラーの魅力を“安心感”だと分析する。「人々はお金を払って恐い目にあいに行くのではなく、逆にホラーを観ることによって恐怖が取り除かれるのではないかと思います。ホラー映画を観ると恐い内容が頭の中に一旦は入り込みますが、その後の安心感、安堵感を楽しんでいるのではないでしょうか。人によっては純粋にホラーの部分を楽しんでいるとは思いますが、多くの人は、恐い状況下におかれたヒーロー、ヒロインがどう対応して行くかというところを観て、最後に勝利するのを喜んでいるのではないかと思います」。

11年を経て訪れた変化と、11年経っても変わらない魅力。ホラー界の巨匠クレイヴン監督の最新作は、安心感が訪れるまでに、数々の罠と“恐怖”が待ち受けているはず。覚悟の上、お出かけを。

『スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション』
10月29日(土) シネマスクエアとうきゅうほか全国ロードショー

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