> 秋ドラマが盛り上がっていて、新聞や雑誌も大特集を組んでいる。先週は朝日新聞も「放送記者座談会」(5日夕刊)を掲載。18作品の初回を見て採点しているのだが、木村拓哉主演の「南極大陸」(TBS)の評価がボロボロなのだ。

 今クール一番の話題作。制作費も、ほかのドラマの2~3倍はかけている。しかし、放送記者5人が3位までを選び、1位に3点、2位に2点、3位に1点を与える順位表を見ても名前はない。ランキング1位は視聴率も独走中の「家政婦のミタ」(日テレ)の9点。2位は6点の「11人もいる!」(テレ朝)で、7位の「謎解きはディナーのあとで」(フジ)の1点までがランクインしているが、「南極」は0票で圏外だった。
 座談会でも、主演の木村をこき下ろしている。〈チームを描く群像劇のはずが、木村拓哉の話になってる〉〈キムタクのPVみたい〉〈彼の周りだけ時代が平成。昭和の話なのに〉〈地質学者に見えない〉と散々なのだ。一方で、共演者については、犬までも〈好演してる〉と持ち上げている。

「お付き合いもあるから、辛口のあとはフォローしたりする。しかし、それで褒めた相手が犬とは……。よほど木村が酷いということです」(マスコミ関係者)
 同じように13作品を対象にした読売新聞の座談会では、記者5人中2人が「南極」に5つ星の満点を与え、〈力作だ〉〈極地に向かう人々の努力はやはり胸にしみる〉としているだけに、朝日新聞の酷評ぶりが際立つのだ。

 もっとも、茶の間の感想は朝日新聞に近いようで、視聴率は典型的な右肩下がりをたどっている。初回こそ22.2%を記録したが、その後は19.0%、16.9%、15.8%とつるべ落とし。「木村に気を使って、スタッフも数字を言わないようにしている」(関係者)なんて話も伝わってくる。

 無事に日本へ帰れるの?