ぴあ映画生活 より(以下一部抜粋)


> 12月9日(金)から公開されるお正月映画『リアル・スティール』で主人公を演じたヒュー・ジャックマンがインタビューに答えてくれた。本作では父親を演じているジャックマンだが、彼のイメージとは大きく違うダメな親父役。しかし、当人は「それこそが本作で重要だった」という。

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『リアル・スティール』は2020年という近未来が舞台。この時代でリングにあがるのは人間ではなくロボット。ロボット格闘技が大人気なのだ。ジャックマン演じるチャーリーは元ボクサーで、今ではロボットを連れて巡業する運に見放されたプロモーター。そんな彼の前に、かつての恋人が遺した息子マックスが現れる。「でも冒頭、息子を(親戚に)売り飛ばし、その金で新しいロボットを買うんだ。本当にサイテーな父親だが、これはセカンドチャンスの物語だから、そういうサイテーさを描かなきゃいけなかった」

それを知って失望するマックスだが、ふたりをつなぐ存在が現れる。マックスがゴミ集積所から掘り出してきたオンボロで旧式のロボット“ATOM”だ。「チャーリーとマックスは、そのATOMのおかげでひとつになる。そして3人ともが起死回生をかけてロボット格闘技で闘うんだ。この映画のロボットバトルシーンが、アクション映画のように激しいだけではなくよりエモーショナルなのは、そういうヒューマンなストーリー、つまり、彼らのセカンドチャンスが描かれているからだと思う。セカンドチャンスは、どんなダメ野郎にも訪れるというのが僕の持論なので、このストーリーにはとても共感したよ」

子煩悩としても知られるジャックマンである。こういう子供がらみのキャラクターや映画には思い入れもひとしおなのでは? 「実はこの映画、僕の子供たちがスクリーンでパパの姿を初めて見た映画なんだ。今まで声優を務めたアニメーションしか見せていなかったからね。それがこの『リアル・スティール』というのはパパとしてかなり誇らしい。息子はATOMをとても気に入ったみたいで、今ではそのフィギュアと一緒に寝てるんだ。いやあ、とってもかわいいよ(笑)」と、親ばか丸出しのジャックマンだった。

取材・文:渡辺麻紀

『リアル・スティール』
12月9日(金)全国ロードショー

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