丁度一週間前になりますが、秀香さんのミニコンサート付きトークライブにもぐりこんで参りました。
シャンソンのメドレーを熱唱する秀香さん。
まさに越路吹雪の再来かと思いました。
間近で拝見する秀香さんはさすが細くてプロポーション抜群! 女の私でも惚れ惚れいたします♪
こんなに細くて華奢なのに、歌ってる声は低くてハスキーなんですよ。ご自分でもおっしゃってました
「私、背は高いけれど声は低いんです。腰も低いんですよ」
って。本当にその通りで、トークなどでも常に観客と同じ目の高さで歌うことをこころがけていらっしゃるようでした。
この日のイベントは「最後だとわかっていたなら」の詩を元にして作られた曲で秀香さんがCDデビューを果たしたことを記念してのもので、翻訳者の佐川睦(むつみ)さんを壇上に招いてのトークショーでした。
トークではお二人のつらい体験と、それをどうやって乗り越えたかが語られました。秀香さんは長年介護したお母様との永久の別れ、睦さんは留学中に伝えられたお母様の突然の訃報と状況は違うのですが、例え秀香さんのようにあらかじめ覚悟があったとしても、大事な人を亡くしたあとにあれもやっておけばよかった、これもしてあげておけばよかったと後悔の念にかられるのは睦さんのように予期せぬ別れを経験した人と同じなのだと、お二人の言葉から切ない胸の内が伝わり、熱くこみ上げるものがありました。
話が311の大震災に及ぶと、睦さんはお住まいが避難区域まっただ中だったそうで、すぐに戻ってくるつもりで家を出たのに、それっきりもう二度と帰ることができないというお話をなさり、会場内がしんとしました。睦さんがそこで英語を教えていたたくさんの生徒さんとはお別れも言えないまま未だほとんどの方と再会を果たせていないそうです。こんな形での「別れ」を余儀なくされるとは本当に誰も予想していなかったことです。まさにこれが「最後だとわかっていたなら」、まだまだたくさんのことができたはずなのにさぞ心残りだったと思います。
それでも睦さんはそれをきちんと受け止め、悲しい時は我慢をしないで思い切り悲しみ、思い切り後悔し、そうやって人生を、心を養っていくのだと笑っていました。一番大切なのは優しい心だと。
最後に今回CD発売となった秀香さんの「最後だとわかっていたなら」を聞かせて頂きました。
秀香さんにとって一番大切なことは、「家族に愛を伝えること」。
今日が最後になっても、決して後悔しないために。
「もし、明日が来ないとしたら、わたしは今日、どんなにあなたを愛しているか伝えたい。」
9.11同時テロの後、アメリカで朗読され、世界中が涙した感動の詩がありました。
ノーマ・コーネット・マレック作 「最後だとわかっていたなら」。
2001年9月11日の同時多発テロ事件後、アメリカの追悼番組や
追悼集会で多く朗読されたことをきっかけに世界中にチェーンメールで
配信されました。その詩がやがて佐川睦さんによって日本語訳され、
書籍「最後だとわかっていたなら」として2007年に発売されると
口コミやインターネット上で徐々に広がり始めました。
2011年3月11日の東日本大震災後、この詩が人々の共感を呼び
再び静かなブームが起こり始め、9月14日(水)のNHK「ニュースウォッチ9」で
書籍が取り上げられたことでさらに大きな反響を呼んでいます。
無料動画配信サイト「GYAO」にて、NHKニュースウォッチ9で取り上げられた映像がご覧になれます。
http://gyao.yahoo.co.jp/player/00397/v10150/v0991200000000543645/
「最後だとわかっていたなら」公式サイト