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>和月伸宏原作の人気漫画を実写映画化した「るろうに剣心」の約4カ月にわたる撮影が、11月21日にクランクアップした。主演の佐藤健は、赤毛の長髪と左ほほに刻まれた十字傷など、原作を忠実に再現した緋村剣心姿を初披露。伝説の“人斬り抜刀斎”としての過去に苦悩し、不殺(ころさず)の誓いをたてるカリスマキャラクターになりきった。

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 8月27日に京都・太秦撮影所で行われた撮影では、佐藤をはじめ武井咲(神谷薫役)、蒼井優(高荷恵役)、青木崇高(相楽左之助役)、田中偉登(明神弥彦役)ら旅路をともにする仲間が勢ぞろい。薫が師範代を務める神谷道場を舞台に、原因不明の病に倒れた人々の治療に奔走するなかで、謎に包まれた恵の過去が明らかになるシーンに臨んだ。セットは美術担当の実家をモチーフにした純和風のつくりで、子どもが集まる寺子屋、風鈴や紫陽花(あじさい)など女性の存在を彷彿(ほうふつ)とさせる要素を盛り込むこだわりを見せた。

 この日の撮影は、患者役として老若男女30人のエキストラが参加。大友啓史監督は、「自分の子どもが病気で倒れたときどうするか」などストーリーを考えた演出を行った。ひとりひとりに「画面に映り込んでいないときでも役になりきる、役に生きる」ことを意識するようにアドバイスしたという。

 NHK大河ドラマ「龍馬伝」に続き、佐藤、蒼井、青木とタッグを組んだ大友監督は、「魅力的なのは役者の演技」という理由から“長回し”を採用し、俳優の自然な姿を映し出すことでリアリティを追求した。「幸せな京都ライフ」と撮影を振り返った佐藤は、「見たことのない作品ができる手ごたえを感じています」。“大友組”初参加、京都での初撮影と“はじめて”づくしの武井も、「道場を守る女の子を凛と丁寧に演じたい」と持ち前の明るさで役作りに励んだ。

 山中でアクションシーンにも挑戦した佐藤は、大友監督から「健くんは貪欲」と言われるほど殺陣の練習を重ねた。「何度も練習したけれど本番で出しきらなきゃいけないので、思うように動けていない」と謙虚な面持ち。それでも、「現場にパワーがあるのでいけるんじゃないかな。(大友監督は)役に対してすごく信頼してくれるのでやりがいを感じる」と約1年ぶりとなる“大友組”で自信を深めた様子だ。

 「るろうに剣心」は、2012年8月25日に全国で公開。


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