映画.com
より(以下一部抜粋)
>ウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品「ジョン・カーター」のプロデューサーを務めたジム・モリスに、同作がいかにして生まれたかを聞いた。
ウォルト・ディズニー生誕110周年記念“世紀の映像プロジェクト”とは!?
「この作品が記念作品となったことは、とても光栄です。考えてみれば、ウォルトと我々が目指す作品づくりは、観客を今まで経験したことのないような世界に連れ出して、全身で驚きを体験してもらいたい、という点で共通していますから」
同作の驚きのひとつは、舞台となる惑星“バルスーム”の荒涼とした風景のなかで、主人公の人間ジョン・カーターと、CGキャラクターのソーク族やクリーチャーが違和感なく共存していることだ。「例えば、ジョン・カーターの隣にクリーチャーが座っていても、観客が当たり前のものとして受け入れるリアルさの追求に留意しました。『すごい技術だ!』という驚きは、物語の世界に没入してもらうためには邪魔になるだけ。技術を感じさせないことが大きなチャレンジでした」
サーク族は生身の俳優が演じているが、CG処理によってほとんど原型を留めていないのも驚きだ。演じるウィレム・デフォーやサマンサ・モートンといったビッグネームを、どう説得したのだろうか。「彼らがどんなことをしなければいけないのかを、正直にきちんと説明しました。竹馬に乗り、40度以上の灼熱の砂漠で演技をし、映像では姿形が別物になってしまいます、と。彼らはそれを承知して、喜んで芝居をしてくれました。デジタルキャラクターがどんどん増えている流れのなかで、生身の俳優が何をやれるのかを模索し、試す、いいチャンスだと考えてもらえたのだと思います」
最後に、プロデューサーとしてではなく、ジム・モリス個人としての作品への思いと好きなキャラクターを聞いてみた。「私は、かつて繁栄を極めたバルスームという惑星が滅びつつあるところに魅了されました。荒涼とした大地は不気味で、もの悲しいから忘れられない。ジョン・カーターを別とすれば、ウィレム・デフォーが演じるソーク族のタルス・タルカスにひかれてしまいますね。かつては繁栄した一族の頭領でしたが、今は遊牧民として生き長らえている。その無常さに心を動かされるのです」
「ジョン・カーター」は、2012年4月13日から全国で公開。