2番のグラスにベストマッチなワインは

Who killed Cock Robin?

ソーヴィニヨン・ブランです!

これ、グラスの名前もその通り「ソーヴィニヨン・ブラン」なんですね。


実はこの時、到着していないセミナー参加者を待って開始時刻が遅れたためか冷やしておいた白ワインが適正温度よりも少々高めになってしまったため、味わいがベストとはいえないことを講師の方が再三詫びていらっしゃいました。飲むと実際、少しばかりぬるくて残念な感じがぬぐえなかったのですが、キリリと冷やしておいたならどれだけ美味しいかは充分分かるお味でした。


さて、リーデルのワイングラスについだならばワインはその香りを充分に味わって貰う必要があります。そのためにと教えて頂いた技が「スワリング」。これはグラスの中でワインを大きく回して充分に空気に触れさせる技なのですが、それによって香りをより豊かに開かせる役目も担っています。


こうすることによって、ワインが静かなままでは単調だった香りがより賑やかに、またより複雑に鼻孔をくすぐるようになるわけですね。


さて、ここで1番のグラスの登場です。
Who killed Cock Robin?
昔のマンガなんかに描かれていたいわゆるワイングラスの形。


実は今ではもうこのタイプのグラスでワインをサーブするお店は滅多にないんだそうですが、今回は他の全てのリーデルのワイングラスとの対比のために置かれております。言ってみれば対照実験用ですね。


2番のグラスに注いだソーヴィニヨン・ブランを1番のグラスにあけまして、それを嗅いでみるとあら不思議、同じワインのはずなのに香りがまるで違うのですよ。2番の時に感じた華やかな広がりがすっかり影をひそめてしまい、香りの成分そのものが少なくなったのではないかと思える程。


そう紹介はされていたけれど、グラス一つでここまで違うものかと正直驚嘆しました。


2番のグラスは残り香だけでも鼻の奥まで広がっていく感じなのですが、1番だとワインが入っていても全然なのですよ。


これはワイングラスの大きさと形によって違いが出るのだそうで、香りを楽しむためにはそれがたちこめるだけの大きな空間が必要ということなのですね。1番のグラスではスワリングを充分にするだけの余地がなく、なおかつ香りを充分に閉じ込めるだけの余地もないということです。決して液面が広いとか液面に鼻が近いのがいいわけではないのです(←浅はかな私が考えていたこと)。


香りだけではなく味にももちろん違いは出ます。


ワインの味はおおむね甘み、酸味、苦みの三つから成り立っていて、リーデル社の考えによるとそれらのバランスがとれているものが「美味しい」と感じられるのだそうです。味を感じ取るのは人間の舌ですが、これは場所によって知覚できる味の種類が違います。


そこでリーデル社ではグラスの形状を変えることによりワインの流れ方を変え、舌のどの部分により多く接触するかもしくはしないかを調節して、それぞれのブドウの品種による本来の甘さ、酸っぱさ、苦さのアンバランスさを調整するのだそうです。つまり酸味の強いワインにはその酸っぱさをあまり感じないようなグラスの形を作ってやる。それがソーヴィニヨン・ブランに対する2番のグラスというわけです。


だから1番で飲むとすっぱみが強く苦みもあってどんよりとした味になるソーヴィニヨン・ブランが2番で飲めばスッキリシャープな酸味と感じられるようになるのです。実際、2番で飲むソーヴィニヨン・ブランは味がひきたってさわやかでした。


このワインを注ぐ部分をボウルというのですが、この部分さえ理想的な形をしていれば脚(ステム)はあってもなくてもどっちでもいいのだそうです。これも結構衝撃的な事実ですよね。


とはいえ、自宅のワイングラス全部割っちゃって、今はタンブラーグラスでワイン飲んでる私にはありがた~いお言葉でした♪(←おい!)



セミナーの方は引き続き3番にうつります。

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