さて、次は3番のグラスにうつります。

各グラスの真横から見た形状の差異は台紙を見れば一目瞭然ですね。
Who killed Cock Robin?



これが3番、<ヴィノム シリーズ>モンラッシェ。
Who killed Cock Robin?



こちらは2番のソーヴィニヨン・ブラン。

Who killed Cock Robin?

3番よりも径は小さいのに丈は大きいので細長く見えます。


こちらはダメの見本として置かれている哀れな1番。
Who killed Cock Robin?

径や丈のみならず、ガラスも厚けりゃ脚も太くてずんぐりむっくり。

スワリングしたらこぼしちゃいそうですね。


さて、リーデルといえば160種に及ぶブドウの種類によってワイングラスのボウルの形状を変えているブランドでした。その多岐にわたる形状の差異は品種によって違うブドウの味を最もバランスのとれた状態で味わえるように工夫を凝らした結果だそうで、例えば2番のソーヴィニヨン・ブランは同名の品種のブドウの酸味の強さを舌があまり感じないように、グラスの形状を細くしてワインが舌の中心を素早く流れるようにしてあるのだそうです。そうすると舌の両脇にある酸味を感じる味蕾がソーヴィニヨン・ブランの酸っぱさをあまり知覚することのないまま飲むことができるので、結果的に脳が判断する味はバランスがとれたものになるという仕組みです。


その同じ2番のグラスでシャルドネを飲むと、今度は酸味が薄く物足りなく感じてしまうのですね。


シャルドネは樽で熟成しているので、樽由来のナッツやフルーツ、ハニーといった懐の深い香りがするそうで、味もまたリッチでパワフルですが酸味は柔らかく感じられるのだそうです。それはソーヴィニヨン・ブランとは含まれている酸が違うからだそうで、こういったコクと旨味のある味や香りは幅の広いグラスから飲んで口の中いっぱいに広げてゆっくり味わうのが美味しいのです。もちろん舌の両脇にまでワインが達することで乳酸の柔らかい酸味を存分に感じることができるというわけです。


こういったことはセミナーの先生に教えて頂いたのですが、確かに2番で飲むよりもシャルドネは3番で飲んだ方がずっと美味しいのですよ。このグラスで飲むと何故か気分もゆったりとしてくるのが不思議でした。リーデルのファンサイトファンサイト参加中