「アーティスト」を見て来た。とても美しく心暖まる作品で、目の付け所もよければ主演俳優の力量も確かなんだけど、でもどうしてこれがオスカー作品賞よ、という気がする。なんでこれが「ノーカントリー」や「ディパーテッド」と並ぶわけ、脈絡ないだろ、と。「王の帰還」と並んでもわかんないけど。
アカデミー賞はその年のアカデミー会員の投票で決まるものだから作品賞の映画の内容にばらつきがあって当然なんだけど、「アーティスト」と「ノーカントリー」じゃあまりに違いすぎる。選ぶに際して基準もへったくれもないことがよくわかった。全ては会員の好みで、気に入ったか入らないかだけね。
まあオスカーをゲットするための事前運動の成果いかんもあるんだろうけど、そんな賞だからアメリカでの視聴率がじりじり下がってるんだろうな。今年はビリー・クリスタルのおかげで持ち直してたけど、来年はどうなるか。「ダークナイト・ライジング」がからんでくると思うけど、どうなることやら。
その点大ヒットで有無を言わさずオスカーもぎとるキャメロン監督ってやっぱりすごいわ。「アバター」の時は「ハート・ロッカー」にもってかれてたけど。この2作ならどっちが作品賞でも私としては納得できるけれど、ならどうして「ダークナイト」や「インセプション」がゲットできないのかが分からない。
今全米で大ヒット中の「ハンガーゲーム」は来年のオスカーには時期的に不利だけど、それをはね返すぐらいの勢いあるかな? ティーン向けは結局「ハリー」だって「トワイライト」だってかやの外なのよね。ティーンチョイスアウォードの方が正直というか、納得できる受賞結果だったりする。