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多額の負債で失踪、20数年ぶりに姿を表した曾根中生監督がついに東京に!くしくも日活100周年(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120512-00000028-flix-movi
> 12日、渋谷のユーロスペースで日活創立100周年記念「生き続けるロマンポルノ」特集上映が初日を迎え、曾根中生監督が東京の映画ファンの前に姿を現した。
昨年の湯布院映画祭におよそ20数年ぶりに姿を現わし、映画ファンの度肝をぬいた伝説の映画監督・曾根中生。80年代後半にプッツリと消息を絶った曾根監督は、映画関係者の間で「借金が返せずにヤクザに殺された」「北九州で敵対するヤクザ組織の親分になった」「ダンプ(タクシー説もあり)の運転手をやっていた」など、まことしやかなうわさが次々と飛び交うなど、その安否がいわば都市伝説化。しかしその空白の期間に2つの特許を取得するなど、その数奇な人生は驚きとともに知られることとなった。曾根監督は「ひょっこりと顔を出したら、それが天命だったのか、運命だったのか。ちょうど日活100周年に重なり、のこのことここに立つことになりました。すごく恥ずかしいし、うれしい」とあいさつ。
この日は1972年の傑作『(秘)女郎市場 』を上映。江戸時代でありながら「バスト90だよ!」「ハウ・トゥ・セックス」というセリフが飛び交ったり、劇中に電気ソケットが登場するなど、時代考証などクソくらえといったアナーキーさが魅力の本作であるが、「あれは、(脚本の田中)陽造さんの超現実主義。わたしはもっとまともです(笑)。わたしの無知さ加減を暴露してる映画なんで、なんてばかなヤツだと大いに笑ってください」と冗談交じりにコメント。
劇中では江戸時代を再現した豪華なセットを派手に破壊。ポルノでありながらもさすが日活映画だと当時、大いに評判を呼んだものだが、「あれは(テレビ時代劇の)『大江戸捜査網』で使ったもの。セットは解体するにもお金がかかるんで、わたしがそれを再利用しただけ」とこともなげにコメント。さらに「役割分担でいうと、(日活の名監督)神代辰巳さんが作ったセットをわたしが壊すという役割分担。わたしは壊し屋なんですよ」とつけ加える曾根監督は、この日もそのひょうひょうとしたキャラクターをいかんなく発揮。健在ぶりをアピールした。(取材・文:壬生智裕)
特集上映「生き続けるロマンポルノ」は渋谷ユーロスペースにて開催中