『スノーホワイト』クリステン・スチュワート「シャーリーズこそがこの映画の最大の魅力だと思うわ」(Movie Walker) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120622-00000037-mvwalk-movi
日米で公開週の興収ランキングで堂々1位を獲得した『スノーホワイト』。『トワイライト』シリーズで一躍、人気女優に上り詰めたクリステン・スチュワートがスノーホワイトを、オスカー女優のシャーリーズ・セロンが彼女の命を狙うラヴェンナを演じる。「白雪姫」を新しい解釈で映像化した、女と女の戦いが熱いアクションファンタジーだ。絶賛公開中の本作でスノーホワイトを演じたクリステンのインタビューをお届けする。
【写真を見る】ルパート・サンダース監督と打ち合わせ中のクリステン・スチュワート
――長編映画を手掛けたことのないルパート・サンダースが本作の監督を務めるということに不安は感じませんでしたか?
「彼は並外れた才能の持ち主だし、映像作家としての経験も豊富だから、そういった心配はなかったわね。これが長編映画デビューだなんて思えないほど見事な仕事ぶりだったわ。それに演じる側からすれば、監督を信じて身を任せるという点では、相手がベテランでも新人でも変わりないし。ルパートは効果を最大限に引き出す映像の使い方を心得ているし、彼独特の鮮烈な映像スタイルは、この物語を描くのにぴったりだと思う。いつも新鮮な驚きを提供してくれる彼との共同作業はすごく楽しかったわ」
――この映画に出演しようと思ったのは監督と脚本に惹かれたからですか?
「ルパートと脚本は確かに決め手となったけれど、それに加えてシャーリーズの存在も大きな理由なの。彼女が女王役を演じると聞いて、是非やりたいと思ったわ。どれだけ素晴らしい脚本でも、それを支える他の要素がきちんと整っていなければ良い映画にはならない。シャーリーズの名前を聞いて、彼女が出演すると決めた作品ならば、きっと確かなものに違いないって、自分なりに確信が持てたのよ」
――クリス・ヘムズワースとの共演はいかがでしたか?
「クリスはとってもチャーミングで大好きよ。演技上でもすごく波長が合って、ほとんどリハーサルもせずいきなり撮影に入ったんだけど、『彼が相手なら楽勝!』なんてすぐに安心できたわ。才能豊かな俳優というだけでなく、誠実で、何でも話せる本当に素敵な人なの。様々な解釈ができる可能性を秘めた脚本だったから、クリスと試行錯誤を繰り返しながら、私たちなりに変化をつけて演じるのは楽しかったわ」
――ほとんどのスタントをご自身でこなされたということですが一番大変だったのは?
「とんでもない高さの岩から飛び降りるスタントに挑戦したの。3.6mほどの高さだと聞いていたけれど、実際には6mくらいに感じたわ。そこから凍えるように冷たい水の中にダイブするのは本当に恐ろしかった。いくら高い所が平気な私でも、あれはさすがに怖かったし、間違いなく一番大変なスタントだったわね」
――周囲にうまく溶け込めず疎外感を抱えている10代の女の子たちに、どんなアドバイスを送りますか?
「10代の女の子といっても人それぞれ状況は違うでしょうし、自分が女だというのもあって客観的にアドバイスするのは難しいけれど、強いて言うなら『悩むだけ損』ってことかしら? ティーンエイジャーにとって周りにうまく馴染めないのはすごく辛いことだし、私自身も経験からそういった気持ちはよく理解できる。でもそんな自分を受け入れることで自己を確立できるんじゃないかとも思うし、とにかくあまり思い詰めないのが一番ね」
――シャーリーズ・セロンとの共演から得たものは?
「ずっと昔からシャーリーズに憧れてきたの。類まれな才能をもつ唯一無二の存在で、本当に素敵だと思うわ。キャストの中で一番最初に決まっていたのが彼女だったんだけれど、私にとってそれがこの映画への出演を決めるうえで、最高に魅力的な材料になったのは確かね。作品を選ぶ際には私なりの基準があって、まず脚本が良いかどうか。その次に誰が共演者になるのか、というので見極めるようにしているの。シャーリーズが出演すると聞いて、きっと良い作品になると確信できたし、心から尊敬しているというだけでなく、仕事に対する情熱という面でも自分と共通する姿勢を持つ人と共演するのは、すごくエキサイティングなことよ。彼女と共演できてとても嬉しかった反面、彼女に負けない演技をしなきゃ!って、少し緊張もしたけどね」
――あなたでも緊張することがあるのですか?
「もちろんよ! すごくナーバスでビクビクしていたわ。シャーリーズと共演したくてこの映画に出たと言っても良いくらいだし、彼女のことは女優としてだけじゃなく、一人の女性としても崇拝しているの。脚本を含め、魅力的な要素が詰まった作品だとは思ったけれど、彼女こそがこの映画の最大の魅力だと思う。少なくとも私にとってはね。初めて会った時、あまりの面白さと頭の回転の速さに面食らっちゃったわ。それに彼女には、部屋に入って来た瞬間から周りの目を釘付けにするような、圧倒的な存在感がある。私が予想していた以上に素敵な人だったわ」
――映画の中で、女王は自分の美しさを権力の一部と考えているわけですが、見た目の美しさ=権力という考えについてはどう思われますか?
「見た目の美しさを武器にしながらも、内面は恐ろしく醜い、といった人はたくさんいると思うの。女王は外見の美しさこそ最大の武器であり、唯一の切り札となると言い聞かされて育ったわけだけれど、スノーホワイトはそんな邪悪な女王にさえ、内面に秘めたある種の美しさを見出すの」
――スノーホワイトは純真な少女から強くたくましい女性へと成長を遂げますが、そういった点でご自身と重なる部分があると思いますか?
「この映画が面白いのは、大人への成長を描いた物語とは一概に言い切れないところだと思うの。スノーホワイトが大人の女性へと成長を遂げる過程というよりは、むしろ彼女が自分の中に秘めた力を武器として使う勇気に目覚める姿を描いているのよ。彼女が持つ最大の武器は、内なる希望であり、直感の鋭さなの」
――白雪姫をベースにした映画が同じ年に2本公開されることになるわけですね
「もう1本の方でスノーホワイトを演じるリリー(・コリンズ)とは大の仲良しだから、何だか奇妙な展開になって戸惑っているんだけれど、どちらもそれぞれの魅力が詰まった、全く違うタイプの映画だし、両方が成功する余地は大いにあると信じているわ」