アニメ映画『マダガスカル3』に声の出演、高島礼子さん(読売新聞(yorimo)) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120731-00000302-yorimo-movi
ニューヨークの動物園で暮らしていた動物たちが地球規模の冒険を展開する米アニメ映画シリーズの第3弾「マダガスカル3」が8月1日(水)から全国公開される。日本語吹き替え版で、ライオンのアレックス、シマウマのマーティ、キリンのメルマンと行動をともにする“紅一点”カバのグロリアの声を演じるのは、女優の高島礼子さん。今回は歴史と芸術の地・ヨーロッパに舞台を移して活躍するおなじみのキャラクターについて、高島さんがその魅力を語ってくれた。
――前2作に続いて、グロリアの声を演じることになりましたね。
高島さん:アフレコのお仕事はあまり経験がないので、なかなか慣れませんね。今回は、1作目、2作目と違って3D映画ということで、監督には事前に「いつもより声のトーンを上げてもらうシーンがたくさん出てきます」と聞かされていたんです。私も、3Dならではの臨場感を表現するのに、これまで通りのグロリアの声だとどうかな、という思いがありました。
グロリアは、チャーミングで仲間たちを少し「上から目線」で見ている部分と、おとぼけでかわいらしい部分がある。前者と後者では、声のトーンが全然違うんです。同一人物ならぬ同一動物とは思えないような感情のメリハリを声で表現しなければならず、とても難しかったのですが、普通のお芝居では体験できない面白さもありました。後で聞いてみると、「これは私の声じゃない」と思えるところもたくさんありました。シーンによってグロリアのノリをガラッと変えるために、自分自身を消し去ったんです。私のアフレコを後ろで見ていたスタッフの人たちは「高島さん、大丈夫?」って思っていたんじゃないのかな(笑)。収録が終わった後には大きな達成感があって、「本当に楽しかった」と思うことができました。
――今回が3作目となる「マダガスカル」シリーズの魅力はどんなところですか?
高島さん:とにかく動物たちがかわいくて面白いんです。ブラックユーモアも含まれていて、大人も楽しめる。動物たちの言動は、ただのおふざけのように見えても、実は大切なメッセージがたくさん込められているんです。人生には困難がつきものであること、誰も一人では生きていけないこと、仲間のために頑張ることの大切さ、といったことでしょうか。そうしたメッセージを伝えるのに、人間のキャラクターだと説教っぽくなりがちだけれど、動物に置き換えることでメッセージが自然に心の中に入ってくるような気がします。
――グロリア以外で好きなキャラクターは?
高島さん:もちろんどのキャラクターも好きなのですが、特に好きなのは、シマウマのマーティ。柳沢慎吾さんがマーティの声を演じることで、キャラクターがさらにパワーアップしている気がします。特に今回は、アフロヘアのマーティが見ものです(笑)。それから、ライオンのアレックスも好き。私は強い動物が好きで、動物園に行ったら必ずライオンを見るほどなんです。だから、基本的にはライオンのキャラクターが大好きなのですが、「マダガスカル」ではマーティがあまりにも愛らし過ぎて(笑)。
――今回の物語の舞台はヨーロッパです。
高島さん:動物たちがジャングルにいたり、動物園のおりの中にいるのは当たり前の光景ですが、今回は、ヨーロッパの都会的な街並み、歴史的な街並みの中で、動物たちが騒動を起こします。ライオンやカバといった動物が、絶対にいるはずのない場所にいる。そのミスマッチが可笑しいんです。そこで、動物と人間が対等にやり合っている。その矛盾を矛盾と感じさせないところもアニメならではの面白さだと思います。今回は、人間の悪役キャラクターで、動物公安局のデュボアという女性警部が登場します。超人的な行動を見せるスゴ腕の警部なのに、動物たちに振り回されてしまうのですが、同じ人間として「デュボア、頑張れ!」と言いたくなったりもするんですよ(笑)。
【プロフィル】たかしま・れいこ 1964年生まれ。88年にテレビドラマ時代劇「暴れん坊将軍」で女優デビュー。その後、「女教師」、「傷だらけの女」、「御宿かわせみ」「さくら署の女たち」などのドラマに主演。映画の初主演は、93年の『さまよえる脳髄』。その後も、『EM/エンバーミング』(99年)、『陽炎2・3・4』、「極道の妻たち」シリーズ、『バルトの楽園』(06年)、『犬と私の10の約束』(08年)、『K-20/怪人二十面相・伝』(08年)、『プライド』(09年)、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(10年)、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10年)、『HOME 愛しの座敷わらし』(12年)などに出演。『長崎ぶらぶら節』(00年)では、日本アカデミー賞優秀助演女優賞受賞。
【『マダガスカル3』ストーリー】 たくさんの素敵な思い出をもらったアフリカと別れ、ニューヨークへの帰国を決意する4頭。まずはモンテカルロにいるペンギンズを捜しにカジノに潜入するが、大騒ぎを起こして、スゴ腕のデュボア警部率いる動物公安局に追われる羽目に。頼りの飛行機はまたしても不時着、4頭はバラバラになってしまう。追手から逃げる彼らの前にサーカス団の列車が現れる。自分たちもサーカス一座だと名乗り、何とか列車に身を隠す4頭と仲間たち。サーカスのメンバーからヨーロッパ公演が成功すれば、ニューヨークへ進出できると聞いて、大喜びの4頭。ところが、彼らはとんでもないダメチームだった。4頭と仲間たちは一流のショーを目指して、サーカス団の大改造に挑む。一方、女警部の追跡はすぐそこに迫っていた──。