リンカーン大統領は今でも大人気!? 衝撃的な事実が次々と明らかに(Movie Walker) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121006-00000005-mvwalk-movi


「人民の、人民による、人民のための政治」。第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの演説として、日本でも知らない人はいないと言っても過言ではない言葉だろう。貧しい農家の出ながら、大統領にまで上り詰め、奴隷解放や国家統一を成し遂げたことで、歴代大統領の中でも未だに熱狂的に支持されている英雄だ。そして、アメリカの歴史で初めて暗殺された大統領でもある人物だ。2009年に生誕200年を迎え、2011年には南北戦争勃発から150年が経つ今、リンカーンに改めて注目が集まり、彼にまつわる映画が続々と登場する。

【写真を見る】アメリカ史上初の女性死刑囚メアリー・サラットを演じるのはロビン・ライト

10月27日(土)公開の映画『声をかくす人』は、リンカーン暗殺事件に巻き込まれ、アメリカで初めて死刑に処された女性の悲劇的な運命と、その弁護士にフォーカスした人間ドラマ。暗殺グループの一員として容疑をかけられ、暗殺の報復とばかりに国家から死刑を宣告される女性メアリー・サラットと、彼女を弁護しようとする男の執念が、史実に忠実に描き出される。アカデミー賞受賞歴のあるロバート・レッドフォードがメガホンを取り、5年ぶりの監督作となる本作では、実話に基づいた感動の真実をテーマに選んだ。これまでも『クイズ・ショウ』(94)や『大いなる陰謀』(07)など、実話を元にした映画を撮っており、その手腕は確かなもの。アメリカ人にもあまり知られていなかったこのテーマを鋭く描出している。

一方、11月1日(木)にはアクション大作『リンカーン 秘密の書』が公開される。夜な夜なヴァンパイアハンターとして活躍する、裏の顔を持ったリンカーンを描いており、『声をかくす人』のシリアスなテイストとは打って変わって、エンターテインメント色の強い作品になっている。一見すると荒唐無稽なフィクションに感じられるが、実は劇中で起こる事件や問題は歴史的事実とリンクするように作られており、リンカーンが奴隷解放のために尽力した意外な理由も明らかになるのが面白い。この映画のラストが『声をかくす人』の冒頭のシーンへとつながっていく辺りも見どころの一つなので、続けて見るとよりいっそう楽しめるだろう。

タイプの違う作品ながら、どちらの作品からも、アメリカにおけるリンカーンの影響が伝わってくる。そして、日本公開は2013年4月予定とまだまだ先だが、全米では11月9日(金)にスティーヴン・スピルバーグの伝記映画『リンカーン(原題)』が公開されるなど、盛り上がりを見せているリンカーン関連映画。11月6日(火)にはアメリカ大統領選が行われるが、リーダーが求められる激動の時代だからこそ、リンカーンのような人物が求められているのかもしれない。伝記ドラマからアクションまで、様々な角度から、今一度偉大なリーダーの足跡に触れてみてはいかがだろうか。