大竹しのぶ&忽那汐里が“理解できない女”を熱演 阿部寛主演作『つやのよる』(オリコン) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121009-00000304-oric-movi


 “大人の恋愛”映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』(行定勲監督)の千葉・舘山ロケが先ごろ行われ、阿部寛演じる主人公・松生の元妻役、大竹しのぶと娘役の忽那汐里の3人が初めて顔を合わせた。大竹も忽那もそろって作品に登場する女性像を「理解できない」としながら、行定監督ならではの恋愛群像劇を楽しんでいる。

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 恋愛に自由奔放に生きてきた“艶(つや)”を巡る、彼女の夫・松生(阿部)と愛した男たち、そんな彼らを取り巻く女達と、総勢22人の男女が織りなすユーモアあふれる恋愛劇。今回はつやと駆け落ちするために捨てられた母娘(大竹、忽那)が、病院に入院しているつやを見舞うというシーンを撮影。待合いの長椅子で、家族3人が鉢合わせてしまう。

 つやを軸にしながらも、いくつもの恋愛が絡み合い1本の糸となっていく同作。劇中の忽那はつやをめぐる両親の心の揺れを傍観者のような視点で捉えているようで「大人の話で、理解しづらい、わかりづらい世界観でもあります」と静かに語る。19歳の忽那にとって行定監督が展開する“大人の恋”は共感しづらい点があるようだ。

 恋愛経験を積んだ女性なら理解しえる恋なのかといえば、大竹は「まったくわからない」と笑う。母・早千子は、夫がつやと駆け落ちした後も、夫とつやの写真を家に飾ってみるなど、どこか捉え所の無い女性。実際に撮影に入っても「全然理解できません。永遠に理解できないし、松生もおかしい人ですよね」と率直な印象を明かす。

 「女の人って、これほどまでに(恋愛で)人生を変えさせられちゃうんだな」と男女の機微を語り穏やかに微笑んだが、「早千子のように、男性に依存して生きている女性はいますよね。でも、つやという女性に実際に会ってみたことで、彼女もやっと自立するんじゃないかな」と、こちらは同世代の女性として共感を口にした。

 一方、男性の阿部にとってつやという女性は「本当の愛とか恋とか、そういうものを探し求めている人なんじゃないかなと思います。実際もそういう女性ってたくさんいらっしゃると思うんですよね。出会った男性に対して『また違った。この人も違った』みたいな(笑)」と分析し、女優陣よりもすんなりと受け入れている様子。

 「彼女にとって松尾は探し求めていた男じゃなかったのかもしれないけど、松尾は信じて支え続ける。一生懸命、片思いのように愛し続けている。その組み合わせが面白いです」と作品の魅力を語り、松生については「つやといういろんな男に行き当たっていく女性の後ろを、無我夢中で追い続けて、支えていく松生はかわいらしく思えるんです。だから僕も迷いなく演じられました」と自信をのぞかせた。

 映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』は来年1月26日公開。