『バイオハザード ダムネーション』神谷誠監督「出会うべくして出会う運命の作品だった」(Movie Walker) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121024-00000004-mvwalk-movi
今秋は、まさに「バイオハザード」祭りだ。絶賛公開中の『バイオハザードV リトリビューション』、10月4日に発売されたゲームソフト「バイオハザード6」、そして10月27日(土)より公開となるフルCG映画『バイオハザード ダムネーション』。このお祭りのトリを飾る『バイオハザード ダムネーション』の神谷誠監督に話を聞いた。
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平成「ゴジラ」シリーズ、平成「ガメラ」シリーズなどで助監督を務め、『ホワイトアウト』(00)で特撮監督デビュー。CMやテレビ番組の再現ドラマなども幅広く手がけ、『L change the WorLd』(08)や『GANTZ』(11)などの特撮監督を担当してきた神谷監督にとって、「バイオハザード」には強い思い入れがあるという。「子供の頃からよく家族と映画を見に行っていて、中学生になる頃には一人で映画館に足を運んでいたんです。ホラーやアクション映画が大好物で、ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』(78)が特に好きですね。ゾンビはアクション的な要素とホラー的な要素がすごくマッチして、存在自体も強烈なインパクトがあります。もともと、ゾンビファンなので、ゾンビが登場するゲームが出るらしいと聞いた時には気になって、気になって。それまで家庭用ゲーム機というものを持っていなかったのに、『バイオハザード』のためにプレイステーションも購入して、完全にはまってしまったんです。また、子供の頃に兄が持っていた輸入版のG.I.ジョーのおもちゃや、テレビや映画で見た戦争映画や怪獣映画に影響されたんでしょうね。子供の頃の誕生日プレゼントにモデルガンをほしいとねだっていたぐらい、銃器類が大好きなんです。もうおわかりだと思うのですが、前作含め出会うべくして出会う運命の作品だったんですよ」
出会うべくして出会った作品の第2弾のオファーは早々にあったという。「2008年に『バイオハザード ディジェネレーション』が公開後、同じくバイオハザードの新作をやりませんか、と打診があったので、すぐに引き受けました。そして翌年には、バイオハザードシリーズ総合プロデューサーのカプコンの小林さん、脚本の菅さんと製作プロデューサーを交え、ストーリーや設定など何度も打ち合わせを重ねました。バイオハザードといえば、ワンコンテンツマルチソースといった多角的な展開をしているコンテンツなので、皆さんの興味もゲームやミラ・ジョヴォヴィッチの実写作品とのつながりなどが気になる点だと思います。実写版は、ポール・W・S・アンダーソン監督の思い描く世界で、どちらかというとパラレルワールド。フルCG版は、よりゲームのストーリーを継承しているので、また違った感覚で楽しんでいただけると思います。そして、今回の『バイオハザード ダムネーション』はゲーム5と6の間の物語だと皆さんにはお伝えしていますが、実は制作期間中はバイオ6の内容のことは全く知らなかったんですよ。ゲームの6と『ダムネーション』の情報を知っているのは小林プロデューサーだけだったので、こうしてみたいということを何度もやり取りし、探り、探りで作っていました」
今回は、監督自身もモーションキャプチャーに参加したという。「そうなんです。今回はアクターの方の撮影を取り終えた後に、サブ的なキャラクターのモーションキャプチャーをスタッフで撮ろうということになったので、僕もやることに。もちろん、今までの特撮の経験があるので、かなり自信はありましたよ。ある兵士が捕まって、プラーガという寄生体を飲み込まされるシーンがあるんですが、その兵士とかは実際に僕がしました。話は変わるのですが、今回の目玉でもあるB.O.W.(有機生命体兵器)のリッカーも、実際にアクターの方に動きをやってもらいました。『四つん這いでものすごく速く動いてください』とかなり過酷なお願いもしていたので、『腕の筋肉がプルプルしてもう動けません』と言われたりしましたね」
「フルCG映画ということで敬遠しがちになる方も多いと思いますが、たくさんの人に楽しんでもらえるものになっていると思います」と語る神谷監督。大好きなホラーやミリタリー、怪物といった要素を設定や映像の細部に盛り込んで誕生した『バイオハザード ダムネーション』。超ハイクオリティな質感とド迫力の映像を劇場で是非とも体感してもらいたい。