ジェームズ・キャメロンが良い3D作品と悪い3D作品をズバッと名指し!(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121109-00000028-flix-movi
映画『アバター』を3Dで撮影し、奥行きのあるダイナミックなビジュアルで世界をあっと言わせたジェームズ・キャメロン監督が、製作総指揮を務めた新作『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』の撮影秘話や、良い3D作品と悪い3D作品の定義などを語った。
映画『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』写真ギャラリー
本作は、世界的なサーカス集団シルク・ドゥ・ソレイユのラスベガスの七つのショーをラブストーリーでつないだ3D作品。監督、脚本は『ナルニア国物語』シリーズのアンドリュー・アダムソンが担当。キャメロン監督は昔からシルクのファンで、その舞台をぜひ3Dで撮影したかったそうだ。
本作の話があったとき「撮影を自分にやらせてくれるのなら」と条件を出し、ほとんどのシーンでカメラを回したと明かしたキャメロン監督。猛スピードで回転する大車輪のアクロバットシーンでは自らが安全ベルトを締め、高い天井から宙づりになっての撮影。そのため完成した映画からは、観客席からではわからない舞台上の緊迫感がひしひしと伝わる。
キャメロン監督は映画監督の他にも、3D撮影の技術を提供するキャメロン・ペース・グループ社の代表として多くの映画やコンサートの3D撮影に関わっており、3Dのプロといっても過言ではない。そんなキャメロン監督によると良い3D映画は「3Dの奥行きを怖がらずに思い切って撮影したもの」とのこと。例としてマーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』を挙げ、手放しで絶賛する。
反対に悪い3D作品として、キャメロン監督が引き合いに出したのは『アメイジング・スパイダーマン』。「編集をするときの不安から、3Dの奥行きを浅くして撮影してしまう“守りの姿勢”」がよくないと語り「作品の芸術面は素晴らしいが、3Dに関していえばあれは2.5 Dだった」と厳しい評価を下している。そのはっきりと言い切る姿勢に、3D映画の魅力を最大限に引き出そうと奮闘するキャメロン監督の心意気を感じた。(取材・文:こはたあつこ)
映画『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』は現在公開中