J・ティンバーレイク&A・アダムス インタビュー 『人生の特等席』へ通じる家族の絆(cinemacafe.net) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121119-00000007-cine-movi


グラミー賞6つ、エミー賞2つを獲得するなど若くして成功を収め、、さらに最近では『ソーシャルネットワーク』や『TIME/タイム』など映画界でも精力的に活躍の幅を広げるジャスティン・ティンバーレイク。片や、長い下積み時代を経て、2005年の『ジューンバッグ』で注目を浴びてブレイクを果たし、その後はディズニー映画『魔法にかけられて』を始め『ザ・マペッツ』などミュージカル作品に引っ張りだことなったエイミー・アダムス。そんな2人が初共演を果たしたのが、ハリウッドの“生ける伝説”クリント・イーストウッドの4年ぶりの俳優復帰作『人生の特等席』だ。クリントとの初タッグや厳しいショービズの世界で生きる上で感じる家族の大切さなどプライベートな部分までたっぷり語ってもらった。

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本作で描かれるのは、メジャーリーグのスカウトマンとして長年活躍してきた昔気質で不器用な父・ガス(クリント)と、彼との間にわだかまりを抱える娘・ミッキー(エイミー)の親子の再生の物語。ミッキーは過去の父との確執を生みだしたある出来事を引きづりながら、視力が衰えてしまったガスと共にスカウトの旅に出る。その旅先で出会った若手スカウトマンのジョニー(ジャスティン)は、親子の問題を抱えながら仕事に奮闘するミッキーに惹かれていく。

クリント・イーストウッドは「私にとっては歌うカウボーイ」(エイミー)

『グラン・トリノ』を始め、頑固オヤジのイメージがあるクリントだが、本作でもそれは健在。さらに、役柄だけでなく俳優としても2人の大先輩にあたるわけだが、さぞかし緊張したのでは?
「僕はそんなに大ファンじゃなかったからナーバスにならなかったよ。って言うのは、冗談(笑)。クリントと仕事をすることに関して唯一の答えは、彼と仕事をする前は、クリントがどんな感じか心の中で思い描くものがあった。そして、それはその質問をする誰もが抱く彼のイメージと同じものだったんだ。それは役者としての彼の仕事が証明するものだし、監督ではなく、何十年にも渡る役者としての素晴らしい仕事を通して、彼はタフで荒々しいキャラクターによるアイコニックなペルソナを築くことができたんだ。でもエイミーはきっと、彼がテディベアのようだと証言してくれるよ(笑)」(ジャスティン)。

「(笑)。そうね、彼はとても暖かい人なの。子供のとき、私はミュージカルにはまっていたの。それで『ペンチャー・ワゴン』('69)を観たわ。だから彼のことを、“歌うカウボーイ”として知っていたの。それと『マディソン郡の橋』('95)ね。だから私にとっての彼は、カッコよくて、魅力的で、流れ者の歌うカウボーイなのよ(笑)」(エイミー)。

役との共通点 「僕はとにかく彼が気に入った」(ジャスティン)

そんな風に冗談めかしながら語る2人。一方で、それぞれに大きな成功を収めてきたジャスティンとエイミーだが、本作で演じたのは等身大の自分たちに近かったとも。
「ミッキーと私には多くの共通点があったの。私と彼女は友達になれると感じたわ。この役はこれまでの演じてきたキャラクターとは違って、初めて私にオファーされたとても現代的な女性だった。すごく興奮したわ! これは私が見たことのない、(女性を描く上で)新しいやり方に感じたの。父と娘の関係が映画で掘り下げられるのもあまり見たことはなかったし、そういったことは私には新しいことだった」(エイミー)。

「僕もいろんな意味で彼とは多くの共通点があるよ。ジョニーは、唯一のすべてにおいて正直なキャラクターなんだ。僕は彼がミッキーに彼女の問題について呼び掛けたり、ガスに彼の問題について話しかけたりするところが好きなんだ。彼にはしっかりした忍耐力があって、彼はそのために必要なだけのものを待っているんだ。特にミッキーに対してね(笑)。また、僕はとにかく彼が気に入った。彼は残りの人生をプロのピッチャーになると思っていたから、心の中では野球の殿堂史に入るような素晴らしいピッチャーのひとりになると信じていた。でも、自分が思っていたように生きられなかった。ジョニーはその失敗と向き合いながら、前に進み続けるんだ」(ジャスティン)。

仕事とプライベートの素敵な関係

家族と向き合う、失敗と向き合う、それは会社員だろうとスポーツ選手だろうと俳優だろうと同じ。でも、ショービズの世界で生きるというその裏側には、普通の人生では想像もつかないほどの不安や葛藤を抱くことも多いはず。本作『人生の特等席』でも、仕事と私生活との狭間で奮闘するミッキーの姿が描かれているが、2人ともプライベートと仕事を両立させてくれるのは、“家族”の存在だと語る。

エイミーは、俳優である男性と2008年に結婚し、2歳の娘をもつ母親だが、そこには妻として母としての自分が、女優としてさらに成長させてくれると語る。
「私はずっとラッキーだった。本当に。私たちは女性がちゃんと認められる時代に生きている。でも、それはすべてを手に入れられるってことじゃないの。なぜなら、私は睡眠不足だし、休みもとっていない(笑)。でも、私には素晴らしい娘と家族がいるわ。家のドアを通ると、私は妻であり、娘の母親である自分に戻るの。自分の演じる役が冷静さを失って泣かないといけないようなクレージーな日でも、すべてが現実に戻るの。だから、彼女の母親になることができればできるほど、演技もよくなると感じるわ」(エイミー)。
一方のジャスティンも最近、女優のジェシカ・ビールと静かな結婚式を挙げた。
「エイミーが言ったように、僕の仲間や僕の大切な人が、僕を落ち着かせてくれるんだ。十分すぎるラッキーで、若いときに何かしらの成功を収めたことで学んだのは、“ちゃんとした生活を送る”ってことだよ。それがすべてを支えてくれる、最も重要なことなんだ」(ジャスティン)。