王道中の王道vsハリウッドの鬼才、冬のファンタジー3D対決!(産経新聞) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121215-00000507-san-movi
この冬、注目のファンタジー3D映画が相次いで公開される。ニュージーランド出身のピーター・ジャクソン監督(51)による「ホビット 思いがけない冒険」(14日公開)は、原作が欧州で古くから愛される物語で、ファンタジーの王道をいく。片や「フランケンウィニー」(15日公開)はハリウッドきっての異才、ティム・バートン監督(54)によるカルチャー色の強い白黒アニメーションだ。(市川雄二)
■王道中の王道「ホビット 思いがけない冒険」
「ホビット」は、J・R・R・トールキンの児童小説「ホビットの冒険」(1937年)の映画化。ジャクソン監督の世界的ヒット作「ロード・オブ・ザ・リング」3部作(2001~03年)の60年前の設定だ。
主人公ビルボを演じるマーティン・フリーマンと、行動を共にするトーリン役のリチャード・アーミティッジは、ともに41歳の英俳優。フリーマンは「監督から声をかけてもらったときはドラマの収録中だったけれど、日程を調整してもらってニュージーランドロケに参加できた」と喜ぶ。
ホビット族のビルボ(フリーマン)は魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)に誘われ、伝説の戦士、トーリン(アーミティッジ)率いる13人のドワーフとともに、ドラゴンに奪われたドワーフ族の王国を取り戻す冒険に加わる。
フリーマンは「心を開いて役に臨んだ」と語る。共演のアーミティッジについては「静かだけど強い決断力を持っている。謙虚だし仕事がしやすかった」。
隣で照れながら聞くアーミティッジはオーディションで選ばれた。動きが滑稽で人のよいビルボとは対照的に、大男のトーリンは重みのある役どころ。「ドワーフは戦闘に強いわけではないし、どんなやつらかチェックする感じで役作りしたよ」と穏やかに語った。
「ホビット」も3部作で2作目は来年12月、3作目は再来年夏に公開される。
■白黒ホラーへの賛辞「フランケンウィニー」
「フランケンウィニー」はバートン監督作らしく、一見奇妙なキャラクターたちが登場する。白黒にした理由についてプロデューサーのアリソン・アバッテは「白黒の方が感情を豊かに表現でき、ストーリーの世界にすんなり入っていけるから。ティムが若い頃に影響を受けた白黒ホラー映画へのオマージュもこめている」と話す。
ヴィクター少年の愛犬スパーキーが事故で死ぬ。事実を受け入れられないヴィクターは科学の授業で知った“禁断の実験”を行い、スパーキーをフランケンシュタインのような風貌の犬としてよみがえらせるが…。
主人公は監督そのものだという。「ちまちまとホームムービーを作ったりするのはティムの少年時代を思わせるし、犬への純粋な気持ちも持っている。ヴィクターのどこをとってもティム以外の何物でもないわ」