実は昨日その場におりまして。
一旦興が乗るとネタバレでも平気で話し続ける井筒監督の暴走っぷりを目の当たりにして参りました。いやー、笑ったわ。
この左端には女性司会者さん(御自分の名前を連呼されてたけど、ゴメン、やっぱり忘れたわ)がいて進行を努めてたんですが、うら若き美人に暴走を始めたオヤジを止められるわけもなく、舞台は完全に井筒ペース! ライムスタ宇多丸さんとの相性はほぼぴったりらしく、アンストッパブルで喋り続けてらっしゃいました。フォトセッションになってもま~だ喋ってるんですから!
ところでこのフォトセッションの前には何故かわざわざメイク直しタイムが設けられていて、専門のメイクさんが舞台袖の方に控えていたんですよね。私今までいろんな所でフォトセッション見て来ましたが、こういうタイミングでのメイク直しって見たことなかったので(トム・クルーズもキアヌ・リーブスもオーランド・ブルームやジョニー・デップだってやってなかったわよ)、珍しいなと思っていたら、呼ばれて飛び出たメイクさん、井筒監督の前を素通りして真っ直ぐ宇多丸さんに駆け寄ったと思ったら、彼の広い額や髪のない頭頂部に浮いた玉の汗を懸命にぬぐい始めたのでした!
メイク直しって、それかよ~~~!!
一瞬張り詰めた雰囲気になっていた客席の皆様、一気に緊張がゆるんで大爆笑でしたわ。
舞台の上はライトがあたるんでただでさえ暑いものなんですが、宇多丸さんと監督とのトークに熱がこもってた証拠ですね。
でもひょっとするとあれは、話が盛り上がるとすぐに「96時間リベンジ」に関するネタバレをしてしまいそうになる監督のせいで冷や汗びっしょりだったのかもしれません。
も~、この日本を代表する虎オヤジは(狸の方がふさわしいような外見でしたけどね)暴言とネタバレしか言えんのか! と見てる方もハラハラしましたもんね!
とにかく「スカイ・フォール」に関しては何が気に入らないのか再三、再四のダメ出しで、そのたびに宇多丸さんが怒る怒る。やれ尺が長いだの悪役(ハビエル・バルデムですがな)がちゃんとしてないだの、ライバル意識むき出し。挙げ句の果てにエロがないのがつまらんと言い放ち、それに対抗しようとした宇多丸さんの口から「スカイフォールのエロはジュディ・デンチにあるんだ!」というトンデモ名言が飛び出す始末(一応ボンドガールはナオミ・ハリスとベレニス・マーロウね)。観客、ドン引きする代わりに笑ってあげたんで、言った次の瞬間『うっ、しまった!』みたいな表情になった宇多丸さん、ホットしてましたね。
で、何がスゴイかというと、「スカイ・フォール」のネタで観客のほぼ一同が笑うこと。タイトルを出さずにほのめかしただけの「イスタンブールでのアクション」ってだけで笑ってる人が大勢いたんですから、その場にいたほとんど全員が「スカイ・フォール」見てるんだなあと感心しちゃいましたよ。
イスタンブールについては、「スカイ・フォール」見た時に確かに私も「またか」と思ったのですが、お二人の話だとスタント・コーディネイターが同じなのだとか。映画のプロである監督の憶測では、現地に上手く采配する人いて使いやすい状況なんじゃないかということですが、実際はどうなんでしょうね?
ちなみにアクションですが、場所は同じでも監督が違うのでシチュエーション的には似ていても細かい部分は全然違います、「スカイ・フォール」と「96時間リベンジ」。
「スカイ・フォール」のアクションが大・上・段の正・攻・法なら、「96時間リベンジ」は小技とヒネリが効いてるんですね。だから飽きるということはなかったです。
「スカイ・フォール」では気づかなかったのに「96時間」で目に付いた点もあって、それはイスタンブールにおける衛星アンテナの多さです。もう、雨後の筍のようにボコボコ立ってます。家の中でサッカーの中継らしきものを見ているシーンがあるんですが、あれもきっと衛星放送で見てるんでしょうね。
今回イスタンブールの街をより多く破壊したのは実はブライアンの方じゃないんですよ~~~。ブライアン、パリでは破壊の限りを尽くしてましたが、イスタンブールでは直接手を下してたのは別人なのです。誰かは見てのお楽しみ。
年明けはオヤジの暴走と共に始まるそうです。
日本公開は1月11日から。
乞う、ご期待!