「王になった男」主演 イ・ビョンホン 1人2役、初の時代劇(産経新聞) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000592-san-movi


> 韓国のトップスター、イ・ビョンホン(42)が宮廷歴史大作「王になった男」(チュ・チャンミン監督)で、王と影武者の1人2役を演じた。韓国で観客動員数が1200万人を突破し歴代3位の大ヒット。韓国のアカデミー賞といわれる第49回大鐘賞映画祭では、自身の主演男優賞を含む最多15部門を受賞した。来日したイは、初の時代劇出演ながらも「あくまでも物語にひかれた」と語る。(市川雄二)

 演じたのは李氏朝鮮時代の第15代王、光海君(クァンヘグン)(在位1608~23年)と、王にそっくりな平民のハソン。

 1616年、道化師のハソンは、権力争いのため毒殺の危機におびえる光海の影武者を務めることになる。ハソンを王に仕立てあげる重臣、王を偽者と疑う家臣、王の変化に戸惑う王妃(ハン・ヒョジュ)。人々の思惑が絡む中、ハソンは民のことを考える真の王として周囲を魅了する。

 初めて王とハソンが対面する場面では、役の切り替えが難しく、ストレスを感じたという。「同じ衣装に同じ顔で、メークも同じ。ところが違う人物を演じなければいけないので、完全にキャラクターの中に自分が入り込んでいないと区別できなくなってしまう。本当に大変でした」

 端正なマスクとのギャップを感じさせる思い切った演技が持ち味でもある。今作では、側近たちの前で放屁や排便するシーンも。米ニューオーリンズでハリウッド映画「G・I・ジョー バック2リベンジ」(6月公開)の撮影中、この場面のシナリオを読んで笑った。「スタッフの笑い声が入ってNGになることもあったけど、楽しんで撮ることができたよ。オーバーに描写しない限り、長く語り継がれる名場面になると思う」

 初の時代劇とは思えないほど役柄が板についているが、「これまで大きな関心がなかったのは事実だけど、時代劇だからやらないという先入観はなかった。今回も時代劇の部分が大きく作用したわけでなく、物語にひかれた」と話す。

 子供の頃に学校の授業で習った光海のイメージは暴君だった。「ところが、今にも通じる税改革をし、民を思いやる政治も行ったと最近では再評価されています。ミステリアスな面があるので、映画のモチーフとしても意味がある」

 ハリウッド映画「RED/レッド2」(12月公開)ではブルース・ウィリス(57)らと共演。韓国とハリウッドの両方で撮影を続ける今のスタイルを、これからも続けたいという。

 「ハリウッドでは新人の立場なので、向こうが自分を必要としてくれるかどうかにかかってくる。この新しい世界での行き着く先がどこにあるのか、自分でもすごく気になっています」

 16日、東京・新宿バルト9などで全国順次公開。