“ボーン”シリーズ次回作はある? 監督が語る(ぴあ映画生活) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130305-00000004-piaeiga-movi


人気アクション・シリーズの新章を描いた『ボーン・レガシー』のブルーレイ&DVDが発売されている。本作の脚本と監督を務めたのは、シリーズの脚本を手がけてきたトニー・ギルロイだ。

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“ボーン”シリーズは、CIAの極秘計画によって誕生した暗殺のスペシャリストを主人公にしたアクション・サスペンス。前3作ではジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の活躍を描いたが、新章ではボーンと同じく暗殺者として育成された男アーロン(ジェレミー・レナー)が、計画の隠蔽を図ろうとする勢力に立ち向かいながら、自身に隠された秘密に迫る姿を描いている。

誘拐保険の交渉人を主人公にした『プルーフ・オブ・ライフ』や、事件の“もみ消し屋”が巨大な陰謀に立ち向かう『フィクサー』など、ギルロイ監督が手がける作品は緻密なプロットと重厚なキャラクター描写が特徴だ。そんな彼にとってロバート・ラドラムのスパイ小説を映画化する、というアイデアは最初は楽しいものではなかったようだ。「13年前のことです。(1作目を監督した)ダグ・リーマンから脚本が送られてきたんですよ。ダウンタウンへ行き、彼とミーティングをしました。『このミーティングはすぐに終わるよ』と私は言ったんです。このボーン映画をやるつもりはまったくなかったので」。しかし、リーマンがギルロイ監督に「なぜ、その脚本が気に入らないのか?」と質問したことから会話が始まり、結果として彼は脚本も執筆。今ではシリーズを最も熟知している人物になった。

そして『…レガシー』ではついに現場で指揮をとることになった。もちろん本格的なアクション・シーンの演出は初めてだ。しかし、ギルロイ監督は「私にはどんな風にやりたいか見解がありましたし、それをやるのに助けてもらう最高の人たちを集める資金も十分にありました。セカンドユニットの監督でアルティメイタムとスプレマシーも担当したダン・ブラッドリーとなら楽しんで一緒にやれるとわかっていました」という。

『…レガシー』のアクションは、これまでのシリーズのスピードや複雑さをキープしながら、よりキャラクターの感情が表現されている。記憶を失い、無意識にターゲットを仕留めるジェイソン・ボーンと違い、本作の主人公アーロンは自分が何者か知っており、自分が改造された暗殺者であることに苦悩しているからだ。「観客の心の中に完全に形が仕上がってしまっていない誰かが必要でした。その点、ジェレミーは彼を特定するような役柄を今まで演じたことがなかった。彼は私たちが必要としていたものすべてを持ち合わせていたのです」。

ギルロイ監督は本作を大成功に導いたが、シリーズの新作については「それを決めるのは観客で、マスタープランはない」と語る。アーロンの新たな物語が描かれるのか、それともCIAの極秘計画の裏にまだ我々の知らない”新たな物語”が存在するのか? そのヒントは『ボーン・レガシー』に隠されているかもしれない。

『ボーン・レガシー』
ブルーレイ&DVDセット(3枚組):4190円(税込)
DVD:3360円(税込)
発売中
発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント