『007』新生“Q”で女子を虜にしたベン・ウィショー、今度は1人5役に挑戦!(cinemacafe.net) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130308-00000014-cine-movi


『マトリックス』で従来の映画の概念を根底から覆し、映像革命を巻き起こしたウォシャウスキー姉弟監督と『ラン・ローラ・ラン』トム・ティクヴァ監督異例の3大監督によって、デヴィッド・ミッチェル著作のベストセラー小説に基づき映画化された『クラウド アトラス』。『パフューム ある人殺しの物語』で主演を務め、『007 スカイフォール』で新生“Q”を演じ世界中の女子たちの心を鷲掴みにしたハリウッドの若手注目株、ベン・ウィショーが本作ではなんと異性を含む“1人5役”を演じているようなのだ。

【写真】5変化を遂げるベン・ウィショー(6枚)

舞台は19世紀から24世紀。主人公の男を軸として、波乱に満ちた航海物語、幻の名曲の誕生秘話、原子力発電所の陰謀、人殺しの人気作家、伝説となるクローン少女の革命家、そして崩壊後の地球の戦いが交錯していく。

ベンは、自身が演じた5世紀の間で時代を経る毎に変化を遂げていく5人のキャラクターについて「大きな役もあれば、ちょっとしたカメオ出演や、基本的にエキストラと同じような役もあった」とふり返る。続けて「でも、そのどれもがある意味で重要であり、集合して映画への貢献になったんだ。だから、大きな役でもエキストラのような役でも同じように重要なんだ」と話す。

中でも彼が最も深く関わった役柄が、1936年のエピソードに登場する才能のある若い作曲家・フロビシャーだ。ベンはまずフロビシャー役で起用され、撮影に入ってからフロビシャーと時代を超えて繋がっている前後の時代のほかの役を与えられた。そのため「ある日、スタッフから電話があり、『監督たちが、明後日君に、韓国人ビジネスマンになって欲しいと言っている』と言われたりする(笑)。かなり突発的だったね。そのキャラクターは完成版からはカットされてしまったけど…。僕らは縁の下の力持ち的な俳優で、監督たちは僕らを必要に応じて使っていたんだ」と本作ならではのエピソードを明かしてくれた。

「俳優というのはほとんどの場合、どんな役であろうと、多かれ少なかれ自分自身に似て見えるものだけど、変わろうとする本能は常にそこにある。だから、その意味でもこの映画は素晴らしいチャンスだった」と真剣な表情で役者論を語ったかと思うと、「本当は一つのストーリーに2回出てみたかったんだ。建物の前に梯子を運んで、その後、走ってカメラの後ろに回り、また同じことをやるとか。昔からよく使われるギャグみたいにね。残念ながら、やらせてもらえなかったけどね…」と劇中のフロビシャーを思わせるいたずらっ子のような笑顔で笑う。これこそが、ベンが女性たちの心を掴んで離さない所以かもしれない。

本作で5つの役の様々な顔で観客を魅了するベン。エキストラのような役であっても、スクリーンで見つけることができるだろうか? 彼を探すことも楽しみの一つになるはずだ。

『クラウド アトラス』は3月15日(金)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。