北村昭博、『ムカデ人間』初上映の地・ゆうばり映画祭に凱旋!雪国で熱い思い語る!(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130405-00000034-flix-movi


 映画『クソすばらしいこの世界』に出演したハリウッド在住の俳優・北村昭博が、北海道夕張市で開催された「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」(以下、ゆうばり映画祭)に対する思いを語った。

映画『クソすばらしいこの世界』場面写真

 日本でもまさかの大ヒットを記録した『ムカデ人間』に出演しホラー映画ファンから世界的に知られる存在となった北村。日本公開前に同作をいち早く上映したのが2010年のゆうばり映画祭だった。上映当時を北村は「日本の映画業界のことを何も知らなかった僕が、日本で仕事をするきっかけになった映画祭」と振り返る。

 このときのゆうばり映画祭で入江悠監督との出会いが、北村にとって日本映画初出演作『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』への参加につながった。主人公を徹底的にいじめ抜く悪役演技は、『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督に「この人にだけは会いたくなかった」と言わしめたほどの強烈な印象を残し、日本進出の足掛かりとなった。

 そんな北村にとっての日本映画出演作第2弾となるのが、『息もできない』の韓国女優キム・コッピが主演した日本産ホラー『クソすばらしいこの世界』だ。アメリカの片田舎にキャンプにやってきた若者たちが冷酷な殺人鬼に襲われる、というホラー映画における定番のストーリーラインが、いつしか予想もつかない展開に変化していく本作。『ムカデ人間』に続くホラー作品で、ゆうばり映画祭に凱旋(がいせん)を果たした北村は、観客から温かい歓迎を受けたという。

 『ムカデ人間』を通じて、「ホラーってものすごくクリエイティブなジャンルだし、才能あふれる人材が多いことに気付いた」という北村。映画『クソすばらしいこの世界』で長編デビューを果たした女性監督の朝倉加葉子にも才気を感じたといい、「初めての映画で、あれだけの海外のスタッフやキャストをまとめあげた彼女はすごい。しかも出来上がった作品はとてもスタイリッシュで怖かった。彼女はこれから海外でも活躍できる人材だと思う」とその才能を絶賛する。

 今後は、いよいよテレビ放送を迎えた天海祐希主演の大型時代劇「女信長」や、某鬼才監督の日本映画などへの出演も決定している北村。「日本映画を盛り上げたい」という彼の熱い思いは、夕張の地でさらに強固なものとなったようだ。(取材・文:壬生智裕)

映画『クソすばらしいこの世界』は6月8日より3週間限定レイトショー