樹木希林、『テルマエ』観たけどもう忘れた?主演女優賞受賞で「希林節」(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130510-00000028-flix-movi


女優の樹木希林が10日、映画『わが母の記』で「第4回日本シアタースタッフ映画祭 in 成城」の主演女優賞を受賞し、「あれ? これ見覚えがあるけどなんの賞なの?」といきなりの“希林節”がさく裂させ、会場を笑いの渦に巻き込んだ。

 いつもマイペースかつユーモラスなコメントで話題を提供する樹木は、この日の授賞式でも賞状とトロフィーを受け取った後、「これ見覚えがあるけど、なんの賞だったかしら?」と司会者に訪ね、以前、『悪人』で同賞を受賞していることを教えられると、「なるほど、あれは助演女優賞で、今回は主演女優賞なのね」とほほ笑み、会場を温かい笑いで包み込んだ。

 今日の授賞式を楽しみにしていたという樹木、「映画館スタッフのお気持ちでいただけるということが何よりうれしい」と喜びの気持ちを素直に述べると、話は映画館の素晴らしさにもおよび、「この年になると、そのときの音や空気で記憶するんですが、テレビやDVDで観たものはすぐに忘れるんですね。でも、映画館で観た作品はそのときの状況や雰囲気も含めて覚えているので記憶に残るんです」と持論を展開。

 さらに「ちょっと余計なこと言っていいですか?」と話が止まらなくなったのか、「先日、阿部(寛)さんのローマ風呂の映画がテレビでやっていたのを観たのですが、すごく面白かったという印象はあるんですが、まったく覚えていないんです。やっぱり映画は映画館で観ないとね」と、『テルマエ・ロマエ』を例にとって話を締めくくった。なお、この日は『わが母の記』の原田眞人監督がサプライスゲストで登場。樹木に花束を渡しながら「今日はなんだかお若いですね」と声をかけられ、はにかみながら監督への感謝の言葉をしきりに口にしていた。

 本映画祭は、漫画家・松本零士を名誉会長に、大手シネコン各社から独立系まで日本全国にある映画館の全スタッフ(支配人以下、社員、アルバイト、映写技師など)の有志によって運営されているイベント。今回から会場を成城ホールに移し、いまも撮影所が残る映画の街・成城から、映画館スタッフと観客を結ぶ“感動”の映画祭を目指す(取材・文:坂田正樹)

受賞リストは下記の通り

■グランシャリオ賞(大賞)
映画『おおかみこどもの雨と雪』
■主演男優賞
阿部寛『テルマエ・ロマエ』
■主演女優賞
樹木希林『わが母の記』
■助演男優賞
香川照之『鍵泥棒のメソッド』
■助演女優賞
橋本愛『桐島、部活やめるってよ』
■グランシャリオ新人賞
東出昌大『桐島、部活やめるってよ』
■監督賞
細田守『おおかみこどもの雨と雪』
■脚本賞
内田けんじ『鍵泥棒のメソッド』
■音楽賞
上野耕路『のぼうの城』